柳田、飛ばしすぎて1日で“1軍昇格” ロングティーで特大弾連発

[ 2016年2月2日 05:35 ]

フリー打撃する柳田

 ソフトバンクは1日、宮崎市の生目の杜運動公園でキャンプイン。昨年11月に右肘関節手術を受け、B組スタートの柳田悠岐外野手(27)は第2球場でのロングティーで“場外弾”を放ち、あわや惨事になりかねない状況を引き起こすなど存在感は相変わらず。球団は事故を未然に防ぐため、2日から打撃練習に限りA組に参加させる特別措置を打ち出した。

 わずか1日でB組を“卒業”した。メーン球場に隣接する第2球場で打撃練習をしていた柳田だが、場外に飛び出した打球があわや大惨事を招きかけた。そのため、首脳陣は急きょ方針を変更。藤井打撃コーチは「打球が飛び過ぎるというので、打撃練習だけはA組でやらせることになりました」と2日から柳田を1軍に“合流”させることを決めた。

 アクシデントはロングティーの最中に起きた。打撃コーチから50本フェンスオーバーで終了、場外弾は1本で5本分として計上。ファウルならマイナスというルールが設定されたが、その条件が柳田のフルスイングに拍車をかけた。第2球場はフェンスまで100メートル、2~3メートルの芝生ゾーンの後ろに高さ20メートルのネットが設けられているが、大ファウルがネットの横を抜けて球場外に出てしまったのだ。

 ボールは脇の道路まで転がり、運悪く通りがかったトラックがボールを踏みつけ、危うくハンドルを取られかけた。幸い事故には至らなかったが、新品ではない2軍のボールでもこれだけの飛距離が出てしまう以上、善後策を講じなければファンを巻き込む事故につながりかねない。事故を未然に防ぐには、A組に合流させるしかなかった。

 この日は術後初めての屋外での打撃練習となったが、桁違いの打球は以前と何ら変わりなかった。「初日としてはこんなものでしょう」と柳田は平然と振り返ったが、規格外のパワーは健在だ。午前中に球場を訪れた侍ジャパンの小久保監督は「打つ方だけでもいいという話はした」と3月5、6日の台湾代表との強化試合で、DHとして代表招集を検討していることを明らかにした。

 柳田は今季の目標に日本球界初の「40本塁打40盗塁」を掲げている。「ちゃんと当たればホームランになるとは思う。あとはミスショットをいかに少なくするか」。キャンプ初日から、図らずもスラッガーとしてのポテンシャルの高さを見せつけた。昨季は6月3日のDeNA戦で横浜スタジアムの電光掲示板を破壊する特大の本塁打を放ちファンの度肝を抜いたが、今季はさらなる進化を見せてくれそうだ。(田中 貴久)

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2016年2月2日のニュース