金本監督トレーナーにカミナリ「追い込みなさい!やらせなさい!」

[ 2016年2月2日 05:52 ]

江越に手本としてマシン打撃の打席に立つ金本監督

 金本監督は初日から、もの言う姿勢を前面に押し出した。まずは今春から正式メニューに採用した「特ウエート」。トレーニングルーム内に指揮官の一喝が鳴り響いた。「追い込みなさい! やらせなさい!」。初日ということもあり、トレーナーは比較的軽いメニューを選手に課したが、それが意に沿わなかった。

 「ビシッと言った。探り探りやっているから、違うだろと。何のために『シーズンオフに追い込んで準備して来い。初日から追い込ますぞ』と言ったのか。初日からフルにできるように、シーズンオフは準備して来いと言ったんだから。その勘違いはある。これは選手に対してじゃない」

 指揮官の指摘に対し、権田トレーナーも早速、呼応した。「監督は他の練習と同じ目線でトレーニングを見ておられて、『全体的に少ないんじゃないか』と指摘を受けました。軽い重量の選手もいたので、ご指摘は致し方ないかなと。今後はレベルアップさせていきます」。練習メニューだけでなく、トレーナーの意識も「超変革」した。

 もちろん選手にも、もの申した。個別練習では江越に約40分間、密着。トップをもっと深く作るようにアドバイスを送った。「もっと捕手寄りに取らないと、間が取れない。実際の試合では150キロ近い球、変化球、動く球、(コースが)インサイドに来るのか外に来るのか…。(浅いと)球を見る間がないし、強さもね。しっかり、グッと。ジャブではなく、カウンターパンチぐらいグッとやらないと」。言葉だけでなく自ら打席に入ってテークバックの手本も示し、メスを入れた。

 「1カ月終わって『初日から最後まで選手が気を抜かず、本当にちゃんとやってくれたな』と。終わった時にそう言えるキャンプにしたい」。毎日、100%。それが金本阪神のキャンプだ。(惟任 貴信)

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2016年2月2日のニュース