高木監督以来52年ぶり!18歳高橋周、プロ1号V弾

[ 2012年6月18日 06:00 ]

<オ・中>8回、決勝弾となるプロ1号ソロを放つ高橋周

交流戦 中日3-2オリックス

(6月17日 京セラD)
 夢に描いた打球。左翼席に消えた瞬間、中日・高橋周は雄叫びを上げた。待望のプロ初本塁打。それも決勝アーチだった。

 「思い切り振ることだけを考えていましたが、まさか入るとは…。思ったより早く打ててうれしい」。1―1の8回、先頭で迎えた第3打席。寺原が投じた2球目の外角の145キロ直球を逆らわずに打ち返した。第2打席までは寺原の直球に差し込まれながらも、タイミングを計っていた。11年の統一球導入以降では初の高卒新人の本塁打。中日では97年の森野以来だが、高卒新人の決勝弾となると、60年に高木監督が放って以来52年ぶり。くしくも指揮官に続く快挙となった。

 高校通算71本塁打。3球団からドラフト1位指名を受けて鳴り物入りで中日入りした。高木監督はその才能を「速いスイングで力強い打球を飛ばす」と評価。しかし、プロの壁は厚い。開幕1軍スタートも結果を残せず、2度の2軍落ちを味わった。この試合まで15試合の出場で安打はたったの3本。打点もなかった。打順は9番。プロ32打席目でようやく長距離砲の資質を見せつけた。

 守備位置は三塁だが、この日は試合前に右翼での守備練習もこなした。黄金ルーキーの出場機会を増やしたい高木監督は「そういうことも考えるかも」と外野での起用を視野に入れている。プロとしての第一歩を刻んだ18歳の目の前には、無限の可能性が広がっている。

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