“鬼門”Kスタ…杉内、初回2失点以降0行進も負け投手

[ 2012年6月18日 06:00 ]

<楽・巨>初回2死一塁、ガルシアに2点本塁打を打たれた杉内

交流戦 巨人1-2楽天

(6月17日 Kスタ宮城)
 歓喜の交流戦Vから一夜。巨人・杉内の表情はさえなかった。鬼門のKスタ宮城。ソフトバンクから巨人のユニホームに替わっても、左腕にとってその事実は変わらない。8回7安打2失点。4月7日阪神戦(甲子園)以来の2敗目を喫し、自身の連勝も7でストップした。

 「序盤にヒットを打たれすぎてテンポが悪かった」。立ち上がりに痛打を浴びた。初回2死一塁。ガルシアに高めに浮いた140キロ直球を中堅左に運ばれた。その後も5回まで毎回安打を許した。それでも2回以降は無失点で8回を投げ抜き、原監督も「粘り強く投げたと思います。打線が点を取ってあげないと」と左腕をかばった。

 Kスタ宮城では06年4月から7試合(0勝4敗)、4年以上も白星から見放され、09年10月16日のCS第1ステージ初戦では3回7失点でKOされた。なぜか。東京ドームやヤフードームに比べ、マウンドの傾斜が緩い。重心を沈められず、ボールが高めに浮いてしまうのだ。「なかなか勝てていないけど、きょうはそういうの(苦手意識)は関係なかった」。それでも一発を浴びたのも高めの直球だった。5回まで初球打ちを除く打者16人に対し、初球ボールが9人。制球にも苦しんだ。踏み込む右足の足場がつくりにくいマウンドの土も合わず、何度もスパイクで整えた。

 5月30日に無安打無得点を達成した相手に雪辱を許した。交流戦は6試合で4勝1敗。無傷の4連勝を飾った内海や打率、打点でチーム2冠の坂本ら、交流戦MVPの行方も混沌(こんとん)としてきた。セ・リーグ初の優勝を成し遂げ、17勝7敗で終えたパ・リーグとの24試合。有終の美こそ飾れなかったが「いい交流戦でした。貯金0からスタートして少し貯金ができた」と原監督。杉内もチームも仕切り直しで、リーグ戦再開に備える。

 ▼巨人・川口投手総合コーチ(杉内について)ノーヒットノーランされた相手との再戦。対応してくる。三振が少なくてゴロが多かった。対応してきた証拠。

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2012年6月18日のニュース