ジャンボ尾崎さん 望むスコアが出なくても、粘ると必ず言葉を発してくれた

[ 2025年12月24日 19:25 ]

2016年中日クラウンズ  尾崎将(左)と青木は笑顔で話をする
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 69歳の尾崎将司と73歳の青木功が同時に出場した2016年の中日クラウンズだった。歴史ある大会での顔合わせに大会前から、2人が話題の中心だった。ジャンボさんは初日、上がりで連続ボギーを叩き、エージシュートに1打及ばなかった。悔しそうに口を開いた後、質問は受け付けず早々にその場を離れかけた。

 大会前に取材対応しないため、盟友のことを聞くチャンスは今しかない。しかも、青木は当時のツアー最年長出場を果たしたものの、足を痛め9ホールで途中棄権した。「ジャンボさん、青木さんが途中棄権したんですが…」と背中に声をかけると、ぎろりとこちらを見た後、「やめた?」と声のトーンを上げた。「どんなことがあったってやめないって言ったじゃないか。あの男、嘘ばっかり。えー、なんだそれ。嘘つきって言っておけよ!」。いたずらっ子のような顔でまくしたて、報道陣を笑わせた。

 翌日の大会2日目。初日とは一転、ハーフで42を叩いた。普段であれば、必ず途中棄権するペースだが、前日の発言を聞いた私は、負けず嫌いで、ゴルフにはとことん純粋なジャンボさんが途中でやめることはないと確信していた。果たして、完走した。スコアは記録が残っている中ではワーストの87だった。

 全盛期を知らない。クラブを杖のようにして歩く姿ばかりを見た。望むスコアが出ないから、コメントを求めても振り切られることも多かった。でも、粘ると必ず言葉を発してくれた。その一言はとても味があり、人間くさかった。
 (元ゴルフ担当・康本 園子)

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