【男子ゴルフ】日本タイトルを手にした小木曽喬 “弟分”が刺激「後輩を賞金王にしてみたいと思っていた」
男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ最終日 ( 2025年12月7日 東京都 東京よみうりカントリークラブ=7002ヤード、パー70 )
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頼もしい兄貴分だ。ツアー2勝目を日本タイトルで飾った小木曽喬(28=フロンティアの介護)は、最終日の前夜に仲の良い金子駆大と夕食を共にした。その際、賞金王を蝉川泰果、大岩龍一と争っていた金子から「優勝してください」と頼まれた。
蝉川と大岩が逆転賞金王になるには今大会での優勝が絶対条件だった。つまり、3日目を終えて首位タイの小木曽が逃げ切れば、自動的に“弟分”の金子の賞金王が決まる。その言葉を聞いて小木曽は発奮した。
「駆大とは下部ツアーの頃から一緒に試合に行っていた。シードは一緒に取ったけど僕が先にJTに出たりしていた。でも今年、駆大は太平洋(三井住友VISA太平洋マスターズ)に勝って一気に上っていった。それで僕は本当に刺激をもらっていた。だから、後輩を賞金王にしてみたいと思っていました。その中で勝てたのは本当にうれしいです」
最終日は吉田泰基、宋永漢との3人で首位からスタート。先に吉田が1番でバーディーを決め抜け出すが、5番で3メートルを沈めて追いつくと、6番パー5ではグリーン右ラフから15ヤードのアプローチを60度のウエッジでチップインイーグル。一気に単独首位に立った。
さらに後半の12番では第1打を左に曲げ第2打はグリーン手前のバンカーへ。そこから4メートルに乗せてパーセーブ。ガッツポーズを見せた。前の組で回っていた細野勇策が17番でイーグルを決め、1打差に詰め寄られたものの、同じ17番で右バンカーからの3打目を2メートルにつけバーディー。最終ホールで細野がボギーを叩いて、3打差をつけて難関の18番を迎えた。注目のティーショットはグリーン右に外し、難しいアプローチが残った。
「昨日(3日目)は3打差あったら多分、幸せに18番のグリーンに上がれるだろうなと思ってたんですけど、全然余裕がなかったですね」
アプローチをピンの手前につける狙いだったが、ピンの上1メートルにつけてしまった。ただそれでも、パーパットは決めきれなかったが、ボギーで収めて両手を挙げてガッツポーズをつくった。
「韓国の1勝だけで終わったら寂しいなと思っていた。まさかその機会がJTでくるとは。もちろんうれしいですがビックリもあります」と国内開催のトーナメントでツアー2勝目を挙げ会心の笑顔を見せた。
“父子家庭”で育ち中学3年生の時に生まれ育った名古屋市から福井県の福井工業大学附属中学に“ゴルフ”留学した。
「ゴルフをうまくなりたいというのが一番だった。それを父も反対せず“行ってこい”と言ってくれた。あそこで福井に行っていなかったら今こうやって優勝することはできなかった」と振り返る。この日は父・一さん(59)も名古屋から応援にかけつけていた。
「父が来る試合で勝てたのは良かったです。父にはいろいろやってもらったので(感謝しています)」と満足そうな表情を見せた。
この優勝で3年シードも獲得した。それをうまく活用すれば海外ツアー挑戦の選択肢も広がる。
「僕、全く海外志向がなくて日本ツアーが大好きなんですけど、先輩方が、浅地(洋佑)さんがLIV(ゴルフ)に行くことになったり、陣さん(香妻陣一朗)もLIVに行かれたので、そういうところには凄く刺激をもらっています。自分も挑戦したいという気持ちはあります」
憧れの人の存在も海外ツアーへの興味をかきたてる。
小木曽が中学でゴルフ留学した際に、同部屋だったのが当時、高校3年生の川村昌弘だった。「そこで(川村から)意識の高さとかいろんなことを学びました。練習量も全然違っていました。(川村が)プロになってからも優勝されて、DP(欧州)ツアーにも行かれて。それをずっと見ていて、その挑戦している姿が凄いかっこいいなと思っていました」
その“旅人ゴルファー”川村がプレーしている欧州ツアーへの関心は当然高い。
「川村さんがずっといらっしゃる場所なので凄く興味はあります。そこでプレーしたいとは本当に思っていた。ただ、それって全然現実味のない話だった。でもこうやって優勝させてもらって、少しずつ現実味のある話になったらそこを目指してやりたいなと思っています」
来季は国内ツアー中心で、後輩の金子に続く賞金王の期待もかかる。「子供の頃から目標は賞金王と言っているんですが、賞金王になるためにはまだまだ自分の実力を全部底上げしないといけない。まずは1年で複数回勝てる選手になることが大事だと思います」。小木曽の挑戦の“旅”はここからがスタートだ。
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