【世界陸上】勝木隼人 35キロ競歩で銅 日本勢メダル1号 苦労人34歳「僕なりのリベンジできたかな」

[ 2025年9月14日 04:45 ]

陸上 世界選手権東京大会第1日 ( 2025年9月13日    国立競技場 )

男子35キロ競歩で銅メダルを獲得し日の丸を掲げる勝木(撮影・藤山 由理)
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 陸上の第20回世界選手権東京大会が13日、国立競技場でが13日に開幕し、男子35キロ競歩で勝木隼人(34=自衛隊)が2時間29分16秒で銅メダルを獲得し、今大会の日本勢メダル第1号となった。日本勢が競歩でメダル獲得するのは6大会連続、勝木にとっては世界選手権、五輪を通じて初めての表彰台。22年大会で銀、23年大会で銅の川野将虎(26=旭化成)は18位だった。

 降り注ぐ歓声に右手を上げて応えた。1991年以来、34年ぶり東京開催となった世界舞台。オープニング種目の35キロ競歩は国立発着で行われ、34歳の勝木が3位でスタジアムに帰ってきた。今大会の日本勢メダル第1号となり「優勝したかったけど最低限、メダルは獲れた。メダルは日本の(競歩の)長い距離で15年から続く伝統。獲れてホッとしている」と感慨に浸った。

 スタート時の気温は26度、湿度は77%。多くの選手が過酷な環境に苦しむ中でも「涼しいな」と感じた日本勢最年長は、1キロ4分30秒前後で集団をけん引した。2年前から今大会に向けた準備を進め、率先して暑い場所で練習を実施。涼しい高地ではなく、今夏も主に拠点とする陸上自衛隊の朝霞駐屯地で汗を流した。一度はメダル圏外に順位を落としながらも、粘りに粘って再浮上した。

 愛称は「やる気・元気・勝木」。東海大時代には進路で実業団入りがかなわず、卒業後に地元福岡のヤフオクドーム(現みずほペイペイドーム)でアルバイトも経験した苦労人だ。18年アジア大会で金メダルを獲得した50キロは21年東京五輪を最後に正式種目から外れた。35キロへの転向を余儀なくされ、歩型の乱れに直面しながらもスピード面を強化。もともと後半型だったが、この1年は自らに「先頭を引く」ことを課して力を磨いてきた。

 19年世界選手権は27位、21年東京五輪は30位に終わり悔しさを味わった。「僕なりのリベンジができたかな」と笑う。かつて50キロで培った持久力に速さも備わった勝木は「日本チームに勢いをつけたい気持ちがあった。最高の形。ちょっとでも追い風になってくれたら」と続けた。9日間にわたる熱い戦い――。魂のこもった34歳のウオークで幕を開けた。(西海 康平)

 ◇勝木 隼人(かつき・はやと)1990年(平2)11月28日生まれ、福岡県出身の34歳。福岡・武蔵台高から東海大に進み、2年時に中長距離から競歩に転向しインカレを2連覇。卒業後は自衛隊に所属。現在の階級は1等陸尉。50キロ競歩では18年アジア大会(ジャカルタ)優勝、19年世界選手権ドーハ大会27位、21年東京五輪は30位。もうすぐ6歳になる長男と3歳の長女がおり「日常生活が楽しくてリラックスできている」。1メートル68。

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