鏡優翔が金メダル王手!藤波も絶叫!最重量クラス史上初の決勝 ズッコケ入場「おっちょこちょい世界に…」

[ 2024年8月11日 02:19 ]

パリ五輪第16日 レスリング ( 2024年8月10日    シャンドマルス・アリーナ )

決勝進出を決め、スタンドに向かってドヤ顔を決める鏡(ロイター)

 女子76キロ級の鏡優翔(22=サントリー)が10日、準決勝でタティアナ・レンテリア(コロンビア)を下し、最重量クラスで史上初めてとなる決勝進出を決めた。この結果、史上初めてとなる女子出場全6階級でのメダル獲得が確定した。閉会式も行われる大会最終日の11日に鏡が金メダルで締める。

 5月に右膝内側側副じん帯を損傷し明治杯全日本選抜選手権を欠場した鏡だったが、五輪ヘアーでパリのマットに現れると、初五輪とは思えぬ落ち着いた試合運びで勝利。2戦目も22年世界女王に何もさせず3―0で準決勝に駒を進めた。そして迎えたメダル獲得が決まる大一番でも冷静な試合運びを見せ、昨年の世界選手権3位を撃破した。

 マットへの入場口を通り過ぎ、数人からツッコミを受け照れ笑い。スッコケ入場に会場を沸かせた鏡。前半は0―2で折り返すも、慌てず。第2ピリオド50秒から片足タックルを決め、バックを取りローリング。連続得点で逆転し試合を決めた。その瞬間、同部屋でともに金メダル獲得を誓い合った藤波朱理がスタンドから絶叫。投げキッスを返した。

 試合後、笑顔はじける鏡は、スッコケ入場について「おっちょこちょいなところが世界に丸出しで…まあそれも私らしいかなと思ってるんですけど」と“ドヤ顔”。2点取られたのは自分が攻めて取られたので、そこで折れるなとコーチも言ってくれたので、自信を持って攻めに行けたかなと思います」と逆転勝利について語った。

 「パリでは必ず優勝して、金メダルを獲りたい」。そう誓って降り立ったパリ。今大会の女子チームはここまで尾崎と須崎が銅メダル、藤波と桜井が金メダル、そして元木が決勝進出と出場全階級でメダル獲得が確定。最後の登場となった鏡が史上初の出場全6階級メダル獲得を決めた。同部屋だった藤波朱理(日体大)はひと足先に公式戦137連勝で金メダルを獲得。圧倒的強さを見せた20歳が「24年最初の乾杯は鏡さんと」と語り待っている。本場フランスのシャンパンで祝杯を――。自身も首から同じ金メダルをかけて、美酒に酔いしれるつもりだ。

 ◇鏡 優翔(かがみ・ゆうか)2001年(平13)9月14日生まれ、山形県出身の22歳。東京・帝京高、東洋大を経て今年4月からサントリー所属。高校3年間はJOCエリートアカデミーにも所属。現在は東洋大大学院にも通う。宇都宮市に転居した小1の時に下野サンダーキッズで開始。高2だった18年に全日本選手権を初制覇。昨年の世界選手権では女子最重量級では03年の浜口京子以来、日本勢20年ぶりの優勝を果たし、パリ五輪代表に内定した。

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