マラソン6位入賞の鈴木優花 凄さは「集中力」バルセロナ五輪4位の山下佐知子コーチも涙

[ 2024年8月11日 20:47 ]

パリ五輪最終日 女子マラソン ( 2024年8月11日    パリ市庁舎―アンバリッド(廃兵院)の42・195キロ )

<パリ五輪・女子マラソン>優勝したハッサン(右)と記念撮影する鈴木(撮影・岡田 丈靖)
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 女子マラソンが行われ、鈴木優花(第一生命グループ)が2時間24分2秒の自己ベストで6位入賞を果たした。日本勢では21年東京五輪8位の一山麻緒(資生堂)に続いて2大会連続となった。

 16キロ手前で先頭集団に追いつき、一度は引き離されながら、30キロを素後手から再び追いつく。終盤はライバルたちに屈したが、6位フィニッシュに「最高に楽しい五輪でした」と満面の笑みを浮かべた。

 5月に入ってから左脛骨あたりを負傷。疲労骨折にも近い症状で2、3週間は走れず「自分は何をやっているんだ」と悩んだ。6月中旬から本格的な練習を再開。かつて尾崎好美や田中智美を五輪に送り出したバルセロナ五輪4位の山下佐知子コーチは「最低限の練習しか入れられなかった」と振り返る。

 ただ、山下コーチには苦しい中でも考えがあった。「疲れを溜めてから尾崎や田中はここ(五輪)に出していたのかなという反省もあった。そっちに振り切ってやろうと決めた」。トレーナーやドクター、栄養士らの総力を結集。最低限の練習をしつつ、疲れを溜めない状況でパリに入った。

 迎えた本番で6位という快走。その姿を見て、同コーチは過去を振り返りつつ「尾崎たちはちょっとかわいそうだったな」と涙を流した。

 山下コーチが語る鈴木の凄さは「集中力」だという。「本番に向けて言えないようなこともいろいろあるんだけれども、こうやって仕上げてきてくれるような。結果が出なかったら我慢ができないと思うこともいっぱい」と笑顔を交えて語る。

 その力を発揮した6位入賞。まだ24歳とあってさらなる飛躍が期待される。今後への思いを問われると「東京の世界選手権やロス五輪に向けて精進していきたい。山下さんが4位だったので、今度は4位や、それ以上のメダルを目指して頑張りたい」と抱負を語った。

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