【箱根駅伝】3位城西大、山攻略大躍進 下りの久保出が故郷・石川に「元気を」 「妖精」山本は金栗賞

[ 2024年1月4日 04:26 ]

第100回東京箱根間往復大学駅伝 復路 ( 2024年1月3日    神奈川・箱根町~東京・大手町 5区間109・6キロ )

城西大7区・林(右)にたすきをつなぐ6区・久保出(撮影・島崎忠)
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 節目の箱根路で、城西大が新たな歴史を刻んだ。最終10区の中田侑希(4年)が3番目にゴールテープを切ると、チームにも笑顔が広がる。過去2度、6位だった最高成績を鮮やかに超える3位。櫛部静二監督(52)は「なかなかこういうレベルでできなかったが、初めての3位は正直にうれしい」と喜んだ。

 指揮官がベストフィニッシュの要因に挙げたのは「山」だ。チームを導いたのは「山の妖精」こと山本唯翔(4年)。3位でたすきを受けた山上り5区で2年連続区間新記録を叩き出し、2位との差を詰めて後続との差を広げた。同大で初の金栗四三杯に選ばれ、「山の神にはなれなかったけど皆さんの記憶に残る走りはできた」と胸を張った。

 山下り6区では異色の経歴の久保出雄太(3年)が3位を維持してたすきをつなぐ力走を見せた。高校2年時にサッカーから陸上に転向し、一般入試で同大に入学。陸上競技同好会から直訴して部の門を叩いた。1日に地震の被害を受けた石川出身であり「少しでも元気が出る走りをと思っていた」と言った。

 櫛部監督が約10年前に取り入れた最初は自作で1台だった低酸素トレーニングの機器が、今は同時に選手が使用できる計14台まで増えた。そんな積み重ねもチーム力を押し上げた。今年のテーマは「もっと速く、もっと強く、もっと楽しく」。城西はこれからも、もっともっと上を目指す。

 ▽城西大 1965年創設。埼玉県坂戸市に本部を置く私立大学。男子駅伝部創部は01年。箱根は04年に初出場、過去最高は10、12年の総合6位だった。早大OBの櫛部静二監督は01年にコーチに就任し、09年に昇格。主な出身者は元レーシングドライバーの鈴木亜久里氏(中退)、04年アテネ五輪男子マラソン代表の国近友昭氏(現NTT西日本陸上競技部監督)、21年東京五輪3000メートル障害代表の山口浩勢ら。

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