八村終戦、レイカーズ4連敗 「この悔しさを次につなげたい」

[ 2023年5月24日 05:10 ]

レイカーズの八村塁(右)がヨキッチをかわしてダンクを決める(AP)
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 NBAプレーオフ(PO)の西カンファレンス決勝第4戦がロサンゼルスで行われ、第7シードのレイカーズは第1シードのナゲッツに111―113で屈し、4連敗で敗退が決まった。八村塁(25)は今POで初先発し、41分56秒のプレーで10得点、7リバウンドをマーク。2桁得点は4試合連続で、出場時間は今季のPOで最長だった。ナゲッツはチーム史上初のNBA決勝進出を果たした。

 2点を追う残り4秒からの最後のプレー。大黒柱ジェームズのドライブが相手に阻止され、レイカーズの今季終了を告げるブザーが鳴った。八村は重要な一戦で先発を任されたが、熱戦の末に敗退。激動の4季目を終え「僕としてはいい結果を出せた。バスケ人生でこのプレーオフは凄く大きかった」とすがすがしい表情を浮かべた。

 今PO初先発。開始からコートに立つのは3月15日のロケッツ戦以来、公式戦29試合ぶりだった。出場時間41分56秒はジェームズに次ぐチーム2番目。第1Qにドリブル突破から右手でダンクを決めるなど、15点リードで折り返した前半で全10得点を稼いだ。だが、後半は苦戦。3本の3点シュートを全て外すなどフィールドゴール成功は12本中3本にとどまり、守備でもトリプルダブルをマークした相手エースのヨキッチに翻弄(ほんろう)される場面が目立った。

 今季チームは一時最下位に低迷。シーズン途中の積極補強で巻き返し、第7シードとして36年ぶりに西地区決勝に進出した。その象徴が1月加入の八村で、POは16試合中8試合で2桁得点。今オフに制限付きフリーエージェントになるため、一躍去就を注目される存在になった。交渉の優先権を持つレイカーズの評価は高く、ESPNのレイカーズ担当マクメナミン記者は「塁と再契約すると思う。全ての面でレイカーズにフィットする」との見解。今季年俸は626万3188ドル(約8億6400万円)だが、現地報道では年俸1500万~2000万ドル(約20億7000万~27億6000万円)の市場価値がつくと予想されている。

 今夏にはW杯に出場する日本代表での活躍も期待されるが、去就問題もあり、現時点では合流できるかは不透明だ。八村は「僕としてはもちろん残りたいが、レイカーズ側がどう考えるか。残るなら、この悔しさを次につなげたい」と語った。NBAのPOはバスケを始めた中学時代からの夢舞台。「来年以降はファイナルを目指したいか?」の問いに「はい」と力強く答えた。

 《八村と一問一答》

 ――シーズンを終えて。
 「(レイカーズは)プレーオフに行けないと言われ続けていた。その中でトレードがあって僕が入って、ここまで来られたことはうれしい。このプレーオフは、自分にとって新しいシーズンだと思ってやっていた」

 ――ヨキッチとのマッチアップであれだけやれた理由は?
 「僕が守ってましたけど、チームディフェンスでやっていたので、それがよく効いたと思います」

 ――レイカーズの3カ月で学んだことは?
 「自分の強みが何かということ。ディフェンスもオフェンスも、こういうちゃんとしたチームでやると自分の強みがしっかり出る」

 ――今夏、日本代表でW杯があるが。
 「それは分からないですね」

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