双子の岩井妹3位発進「大谷さんのように社会に貢献できる人になりたい」

女子ゴルフツアー　ヤマハ・レディース葛城第1日 （ 2023年3月30日    静岡県　葛城GC山名C＝6480ヤード、パー72 ）

＜ヤマハレディースオープン葛城・初日＞1番、ティーショットを放つ岩井千怜（撮影・西尾　大助）
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　双子の姉妹の妹、岩井千怜（20＝Honda）が68で回り首位に1打差の3位につけた。19年賞金女王の鈴木愛（28＝セールスフォース）が、67でささきしょうこ（26＝日本触媒）と並んでトップに立っている。

　岩井千は持ち味のショットの切れを生かして前半で波に乗った。1番でバーディーを決める幸先の良い滑り出し。3、5番のパー5で確実にスコアを伸ばすと、折り返しの10番では残り109ヤードから1・5メートルにつけ「良い流れでバーディーで上がれました」と笑顔で振り返った。

　「ライを見てどういう選択をするかとか、風を見てどのクラブで打つかという選択の一つ一つがうまくいったのかなと思います。（今日は）のぼりのパットをたくさん打っているイメージがあったので、（奥につけて）苦しくなるのではなく、攻めていけるゴルフだったと思います」

　今季は開幕から4試合に出場して2試合で予選落ちと調子が安定しなかったが、ここにきて徐々にエンジンが掛かり始めたようだ。

　大会前の27日に武蔵丘短大の卒業式に出席。全体の式は前週に行われていたが、試合中で参加できなかったため、大学側が配慮して特別に姉妹2人の卒業式を行った。

　「卒業したという実感もなくて。中身は15歳くらいの感じで、変わらずですかね」と冗談を口にしたが、式には先生や後輩、同級生ら約20人が集まってくれたという。

　「これだけの人が私たちの式に来てくれたんだなと、みんなの顔を見て温かさを感じました」と感激。式のあいさつでは「（WBCで）大谷祥平さんが（世の中を）盛り上げていたので、大谷さんのように社会に貢献できる人になれるように頑張りますと」と誓った。「大谷さんは誕生日が一緒なので勝ってに親近感があると思っています」と笑顔で明かした。

　初日の3位発進は、優勝した昨年のCATレディースの4位を上回る好スタートだ。「ここのグリーンは下りにつけると、とても神経使います。流れをつかむのも大変だと思うので、一つ一つの選択をキャディーさんと相談しながら、良い選択ができるようにしていこうと思います」と気を引き締めていた。