蝉川 プロ&アマ同一年V射程!3差5位発進 同学年・中島との“直接対決”完勝

[ 2022年11月11日 04:44 ]

男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 第1日 ( 2022年11月10日    静岡県 太平洋クラブ御殿場C=7262ヤード、パー70 )

<2022三井住友VISA太平洋マスターズ・初日>5番、ティーショットを放つ蝉川(撮影・会津 智海)
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 プロ2戦目の蝉川泰果(21=東北福祉大)が6バーディー、3ボギーの67で回り、3アンダーで首位と3打差の5位と好発進した。同組で回ったライバル、中島啓太(22=フリー)との“直接対決”に快勝し、史上初となる同一年でのプロとアマでの優勝を視界に捉えた。中西直人(34=国際スポーツ振興協会)が6アンダーで単独首位に立った。

 魅せるゴルフを貫いた。4Iを握った2番以外、1Wを振りちぎった。インスタートの10番では300ヤードを超す豪快なショットが狭いフェアウエーを捉え、バーディー発進。蝉川は「1Wは自信あります。強風の中、しっかり組み立てられました」と振り返った。12番では残り95ヤードから10センチにつけるアプローチも披露。攻めて、攻め抜いて、6バーディーを重ねた。

 最終9番で約80センチのパーパットを外し、上がり2ホールは連続ボギー。「ラインを読み違えて逆にいきました」。だがこれも攻めた結果だ。すぐに「読みがあってくれば良いスコアは出る」と切り替えた。プロ2戦目。優勝すれば松山英樹と並んで史上最速V、同一年にプロとアマで優勝すれば史上初というダブル快挙が視界に入っている。

 この日は同学年の中島と同組。プロ初の“直接対決”は蝉川の完勝だったが「啓太はプレースタイルが格好いい。マネできない」と刺激をもらった。中島も「泰果は1Wで攻め続けていた。いつかは自分も」と舌を巻いた。次代を担う両雄は、1つ後ろの石川遼の組に劣らぬ大ギャラリーを引き連れ、男子ゴルフの新時代を感じさせた。

 一方でプロのつらさも経験した。今やネットニュースにも蝉川の文字が躍らぬ日はない。中には批判的なコメントもあり、嫌でも目に入る。「こんなん書かれるんやと。精神的に来ますね」。それでもプロの宿命と腹をくくっている。「職業になったので、プレーで恩返しするしかない」。今後も魅せる姿勢は変わらない。自慢の1Wを振り続け、富士が見下ろす難コースで頂点に立つ。

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2022年11月11日のニュース