第1回世界パルクール選手権開幕 FIG渡辺会長「五輪種目採用がゴールではない」

[ 2022年10月14日 12:47 ]

第1回世界パルクール世界選手権開幕を前に会見した国際体操連盟の渡辺守成会長(左)とパルクール共同創始者のジャルル・ピエール氏
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 人気上昇中のアーバンスポーツ「パルクール」の第1回世界選手権が14日、東京・有明アーバンスポーツパークで開幕した。開会式に先立ち、国際体操連盟(FIG)の渡辺守成会長らが会見し、大会開催の意義などを強調。より多くの人に競技が広がることを願った。

 第1回は当初、2020年4月に広島で開催予定だったが、新型コロナウイルスの世界的流行の影響で延期されていた。渡辺会長は「やっと、夢がきょう叶った。パルクールは障害物を越えていく競技。人生も同じ。本当は東京五輪の前に世界選手権を開催したかったが、COVID-19という障害があった。きょうも雨という障害を越えての開催となるが、“百聞は一見にしかず”。まずは見て楽しんでいただいて、そして、その根底にあるフィロソフィー、哲学に触れていただきたい」とあいさつした。

 アーバンスポーツの人気が高まる中で28年ロサンゼルス五輪での採用を目指しているが、渡辺会長は「オリンピック種目になることが一つのゴールになっている競技もあるが、私は全然そう思っていない。競技を広めていく手段の一つとして五輪種目にということはあるかもしれないが、オリンピックがゴールではない」と明言。「パルクールにはすごいポテンシャル(潜在能力、可能性)がある」と強調。「ポテンシャルを考えた時に五輪を超えるもの、サッカーのワールドカップを超えるものができるんじゃないかと思っている。オリンピックのほうから『ぜひ入ってくれ』と言われるぐらいパルクールを発展させたい」と話した

 共同創始者でFIGパルクール委員長のシャルル・ピエール氏は、その魅力について「自由なこと」を挙げ、「私はパルクールによって自分を見いだすことができたし、自信を持つことができた。その経験を子どもたちにも体験ほしい」と訴えた。

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2022年10月14日のニュース