「あの感動をもう一度」柔道・阿部詩が24年パリ五輪へテーマ設定

[ 2022年9月13日 15:07 ]

東京五輪で金メダルを獲得しガッツポーズする阿部詩(撮影・北條 貴史)
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 あの感動をもう一度!柔道の世界選手権(10月6~13日、タシケント)代表で女子52キロ級の阿部詩(日体大)が13日、強化合宿を行っている東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで取材に応じ、昨夏の東京五輪に続き2連覇の懸かる24年パリ五輪へのテーマを「あの感動をもう一度」に決めたことを明かした。

 東京五輪では男子66キロ級の兄・一二三(パーク24)と、史上初となる兄妹同日金メダル獲得の偉業を達成。大きな目標をかなえ、モチベーションの維持が難しい中で「先々週くらいに決めた」というのが今回のテーマだった。五輪決勝では寝技で一本勝ちし、感涙しながら両手で畳を叩きつけて喜びを表現した阿部。その瞬間、体を覆った喜びを2年後に再現すべく、「東京五輪で優勝した時の気持ちをもう一度求めて、今はモチベーションを上げている」と話した。

 ルーズショルダーで肩の不具合を抱えていたため、五輪後に両肩を相次いで手術。半年間は畳の上での稽古ができなかった。五輪前までは組手や技の動きに自ら制限を設け、「五輪までは何とか耐えてくれと、毎日自分の肩に話しかけていた」というが、現在は「不安を感じて練習することがなくなった。練習に集中できて、自分の技に入れるので、五輪前よりもいい」と明るい表情で語った。

 目下、日本国内も国外にも強力なライバルは見当たらない状況だが、「全選手がライバルと思って戦いたい」と阿部。2年後の大舞台へ、気を緩めることなく一歩一歩頂点へ登り詰める。

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2022年9月13日のニュース