体重差170キロ!!69キロの白猿が239キロ謙豊を寄り倒し “猿つながり”前日初金星の翔猿を手本に

[ 2022年9月13日 11:49 ]

大相撲秋場所3日目 ( 2022年9月13日    東京・両国国技館 )

<大相撲9月場所3日目>自分と体重差のある謙豊(左)を攻める白猿(撮影・西海健太郎)
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 「小よく大を制す」。無差別級で行われる相撲の醍醐味が表れた一番だった。序二段で体重差170キロの対戦が実現。現役力士で2番目に体重の軽い69キロの白猿(びゃくえん=17、立浪部屋)が、2番目に重い239キロの謙豊(33=時津風部屋)を寄り倒しで破った。

 立ち合い少し左に動いた白猿が押し込まれながらも体を入れ替えて両下手を引き、最後は69キロの全体重を預けて真正面から寄り倒した。相手に軍配が上がったが行司差し違え。「怖かったんですけど、やることだけやろうと思って」と自身の体重の3倍以上ある相手に立ち向かい、見事勝利した。

 謙豊のような大きい力士と対戦するのは初めてで「土俵に立ったら“デカっ!”と思った。謙豊さんしか見えなかった」と向こう側が見えず、視界を巨体に遮られた。「中に入って足取りとかを考えていた」という作戦は決まらなかったが「勝てたのでとりあえずよかったです」と頬を緩めた。

 昨年の夏場所で初土俵を踏んだ17歳。入門時には55キロしかなく、1カ月で10キロ増やして新弟子検査合格基準ギリギリの65キロで通過。公式発表では69キロだが現在は73キロまで増えているという。

 しこ名の由来は「申(さる)年」から。前日に結びの一番で横綱・照ノ富士を破って初金星を挙げた幕内・翔猿(30=追手風部屋)と同じ理由だ。小兵ながら猿のように素早く動き回る相撲を「まねしていこうと思っています」と憧れている。一回り年上の同じ申(さる)年で同じ小兵。翔猿の初金星が“小よく大を制す”取り口の参考になった。

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