【世界陸上】大快挙の北口、歴史に刻んだ「榛花」の名 日本陸連に「棒花」と間違われたことも…

[ 2022年7月23日 12:11 ]

陸上・世界選手権第8日 ( 2022年7月22日    米オレゴン州ユージン )

女子やり投げで銅メダルの北口(左)は金メダルのバーバーと抱き合う(AP)
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 女子やり投げで銅メダルを獲得した北口榛花(JAL)には、自身の名を巡るつらい過去がある。

 15年1月、将来有望な選手として、今大会の男子100メートルで日本初の決勝進出を果たし、7位に入ったサニブラウン・ハキームらと日本陸連のダイヤモンドアスリートに選出。自身のツイッターに悲しい投稿をしたのは、その年の秋のことだ。

 「陸連からの書類が全部 棒花様 できてる…泣」

 約3カ月前の15年7月には世界ユース選手権に出場。女子主将を務め、見事に金メダルを獲得しながら、日本陸連が「榛花」を「棒花」と表記してしまう痛恨のミス。「榛」はパティシエの北口の父が、ヘーゼルナッツが採れる落葉低木の榛(はしばみ)から採用した大切な漢字なのだ。

 その後、19年に初めて日本新記録をマークし、日本選手権で初優勝。同年の世界選手権代表となり、昨夏の東京五輪では決勝に進出した。そして、オレゴンでのビッグスローで夢の表彰台へ。輝く勲章とともに、「榛花」の名を日本陸上界に刻み込んだ。

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2022年7月23日のニュース