萌寧 今季14試合目で涙の完全優勝、昨シーズン9勝の賞金女王「ここまで苦しかった」

[ 2022年6月6日 05:20 ]

女子ゴルフツアー リシャール・ミル・ヨネックス・レディース最終日 ( 2022年6月5日    新潟県 ヨネックスCC=6475ヤード、パー72 )

副賞のコシヒカリと笑顔を見せる稲見萌寧(撮影・西尾 大助)
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 昨季賞金女王の稲見萌寧(22=Rakuten)が3バーディー、2ボギーの71でまとめて通算7アンダーとし、初日から首位を譲らない完全優勝で今季初勝利を飾った。昨年11月の伊藤園レディース以来の通算11勝目。双子の岩井姉妹の妹、19歳の岩井千怜(ちさと、Honda)が藤田さいき(36=チェリーゴルフ)と並び2打差の2位に入った。

 昨シーズン9勝の賞金女王が、今季14試合目での初優勝。優勝パットを決めて両手を高々と上げた稲見は、グリーン上のインタビューで「ここまで苦しかった。結構焦っていたんですが、お待たせしてスイマセン」と見守るギャラリーに応えた。昨季有観客での優勝は21年4月フジサンケイ・レディース1試合のみ。「応援で自分の力も変わった。おかげで今季初めて勝てました」と目を潤ませた。

 今季初めてトップで臨んだ最終日。4、5番で連続バーディーを奪って首位を快走する中、ピンチは2打差に迫られた16番パー3。ティーショットがグリーン右バンカーで目玉となった。「52度を開いて前に飛ばすだけ」の一打は「想像以上、出来過ぎ」の3メートルにつけ、パーでしのいだ。

 昨年は春の約3カ月で5勝を挙げただけに遅過ぎる感もある今季初優勝だが、稲見は「想像していたより早く、ホッとしています」。骨盤が前傾し体の重心が後ろにかかる「そり腰」に苦しみ、複数のトレーナーと改善に取り組んできた。しかし、今季開幕後も「アドレスの重心が定まらず、力が入らない」という悩みは続き、序盤に2度の予選落ち。5月からは昨年までのトレーナーに再度依頼すると「少しずつ体とスイングが合ってきた」と復調の兆しが見え「夏頃には勝てるかな」と予想していた。

 5月のワールド・サロンパス・カップから3位、3位、2位と自信を深めての初優勝。22歳311日での11勝到達は、宮里藍の20歳113日に次ぐ。メルセデスランク、賞金ランクもともに2位までアップしたが「ランキングより、もう一つ勝つこと」を目標に掲げた。

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2022年6月6日のニュース