16歳永原悠路が初代王者に「全て出してやろうと」スケートボード日本オープン

[ 2022年4月10日 19:27 ]

スケートボード日本オープンパーク最終日 ( 2022年4月10日    神奈川・鵠沼海浜公園スケートパーク )

男子パーク予選で1位の永原悠路の演技=鵠沼海浜公園スケートパーク
Photo By 共同

 男子は決勝で73・63点をマークした永原悠路(ゆうろ、16)が優勝。昨年12月の日本選手権を制した笹岡建介(23=MKグループ)らを抑えての国内主要大会初優勝に「最後は自分らしく全て出してやろうと思った。やりたいことが全てできての優勝なのでうれしい」と喜んだ。

 予選、準決勝ともに1位通過したが、決勝は2回目を終えて2位。最終滑走者として迎えた最後の3回目は、それまでの構成から3つほどトリックを変更し、最初に空中で板を回すフリップインディーを持ってきて成功。その後も540(1回転半)など難度の高いトリックを次々に決め、暫定首位だった笹岡を逆転。「今大会は予選から安定した滑りができた。今後に生かしたい」と話した。

 長野県白馬村出身。地元に全天候型で365日滑れるスケートパークがあることから、雪上競技よりもスケボーに目覚めて小1ごろから競技に取り組む。一時は東京五輪代表争いにも加わったが、安定した成績を残せずに脱落。昨年6月には練習中に右大腿骨を骨折し、半年間滑れない苦難を味わったが、1カ月前から大会会場となった鵠沼で滑り込んで照準を合わせてきた。

 目標は米国を拠点に世界的なスケーターになること。そのために中学卒業後はスケボー一本で競技生活を送る。大会1週間前には、それまで長かった髪をばっさりと切り落とし、気合の丸刈りに。願掛けの甲斐あって頂点を極めた16歳に、日本代表の西川隆監督も「以前はよくポカをしていたが、考え方が大人になってきた。世界でも通用する選手になれる」と期待を寄せた。

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2022年4月10日のニュース