14歳草木ひなのが優勝 五輪銀の開らを下す スケートボード日本オープン

[ 2022年4月10日 14:48 ]

スケートボード日本オープンパーク最終日 ( 2022年4月10日    神奈川・鵠沼海浜公園スケートパーク )

スケボーの日本オープンパーク女子を制した草木ひなの
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 女子の準決勝と決勝が行われ、昨年12月の日本選手権を制した14歳の草木ひなのが53・53点で優勝した。昨夏の東京五輪で銀メダルを獲得した開心那(13=WHYDAH GROUP)は3位だった。

 3回の試技のベストスコアを争う決勝。草木は1、2回目ともに途中で転倒し、2回目を終えて8人中8位と追い込まれた。それでも土壇場でバックサイド540(1回転半)などのトリックを決めて一気に逆転。残る選手に抜かれることなく日本選手権からの連勝を飾り、「練習時間が少ない中でも頑張れた」と振り返った。

 実は日本選手権を制した後は目標を失い、練習もおろそかになることが多かった。モチベーションを失って漫然と過ごしていた2月21日、スケボーを始めたころから指導してくれていた恩師が突然の他界。「全てが嫌になった。どうすればいいのか分からなくなった」と気持ちはどん底に落ちたが、この日はその恩師が愛用していたTシャツを着用して試合に臨み、見事に優勝。「空から見ていてほしい」と、天国の恩師に吉報を届けた。

 国内の主要大会を続けて制し、9月のアジア大会(中国・杭州)や各種国際大会の代表入りが有力となった。「パリ(五輪)は通過点として考えている」という草木の究極の目標は、「格好いいスケーターになること」。同世代の開もねじ伏せた新女王が、憧れられるスケーターの第一歩を踏み出した。

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2022年4月10日のニュース