宇野昌磨、悲願初Vから一夜「レベルを上げることに楽しさを覚えている」

[ 2022年3月28日 05:30 ]

一夜明け会見を行った宇野昌磨(撮影・長久保 豊)
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 フィギュアスケート世界選手権の男子で初優勝した宇野昌磨(24=トヨタ自動車)がフリーの演技から一夜明けた27日、フランス・モンペリエで取材に応じた。今季のフリー4回転ジャンプ4種5本の難度を高める可能性を示し「何か新しい挑戦をしたプログラムを絶対につくりたい」と前向きに語った。

 トーループ2本だった今季の構成から大技フリップ2本に組み替え、2連続ジャンプの2つ目に3回転ループを入れることにも意欲的。これから構想を練るが「それが現実的だと思う」と語った。ランビエル・コーチも「新しい動きに挑戦する必要がある。ステップアップとしての新たなプログラムが見える」と語った。
 今季を再出発と位置づけ、さらなる高みを目指す。「僕はずっとレベル上げをしている感じ。何かを成し遂げたいからレベルを上げているわけではなく、レベルを上げることに楽しさを覚えている」と宇野。世界王者となっても、自らの道を進む。

 ≪銀の鍵山「来年は優勝」≫鍵山が充実のシーズンを終えた。北京五輪の銀メダルに続き、世界選手権でも2大会連続の準優勝。フリー後半のトリプルアクセルなどにミスが出て「凄く悔しいが、来シーズンにつながる収穫があった」と振り返った。来季に向けて4回転ループの完成度を高める意向。来年の世界選手権はさいたま市で開催される。「次は絶対に(金メダルを)獲りたい。来年は日本なので、出場して完全なノーミスで優勝したい」と決意を新たにしていた。

 ≪坂本、覚悟示す「引っ張って」≫初の世界女王となった坂本花織(シスメックス)が、トップランナーとしての自覚を示した。26日に平昌五輪でともに戦った宮原が現役引退を発表。「知子ちゃん(宮原)がいてくれたからこそ、自分がこうやって今頑張れている」と感謝した。今後はマラソンの先頭に立つことを例に「一番、風がよく当たるから、どうしても前に進みにくくなってしまう。それでも、自分たちの世代が引っ張っていかないといけない」と覚悟を語った。

 ≪かなだいは16位 高橋、現役続行へ≫アイスダンスの村元、高橋組(関大KFSC)は16位で初の世界選手権を終えた。26日のフリーダンスでは新たに組み込んだリフトでレベルを獲得できなかったが、リズムダンスでミスの出たツイズルは修正。目標の10位には届かなかったが、最高峰の舞台を戦い抜いた。2季目を終え、「世界と戦えるポテンシャルを持っているチーム」と村元。高橋も「完璧な演技をすればもう少し上にいけたんじゃないか。そういった点ではこれからっていうか。まだ明言してないですけど…評価をもらえていると実感できる」と現役続行をにおわせた。

 ≪りくりゅう来季挑戦 プログラムを変更へ≫ペアで日本勢最高の銀メダルを獲得した三浦、木原組(木下グループ)が、来季の構想を語った。SP、フリーともプログラムを変更する予定。新技挑戦も視野に入れているという。技の詳細については「内緒です!」とはぐらかした木原は「今のプログラムに組み込んでいるリフトみたいに、偶然できる技もある」と新たな化学反応にも期待していた。

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2022年3月28日のニュース