若隆景 15年ぶり決まり手「送りつり落とし」、当時中1「見たことある」で再現!大栄翔撃破

[ 2022年3月20日 05:30 ]

大相撲春場所7日目 ( 2022年3月19日    エディオンアリーナ大阪 )

大栄翔を送りつり落としで破る若隆景(右)(撮影・後藤 正志)
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 新関脇の若隆景が07年秋場所12日目の安馬(後の横綱・日馬富士)―豪栄道戦以来となる送りつり落としで平幕の大栄翔を下し6勝目を挙げた。結びで正代が投げの打ち合いを制して2勝目。御嶽海、貴景勝も盤石の攻めで勝利し、今場所初めて3大関が安泰となった。平幕・高安が北勝富士を突き出し、7連勝で単独首位を守った。

 体が動いているからこその大技だった。大栄翔に突っ張りで先制された若隆景は土俵際で体を入れ替え逆襲に転じる。右を差して相手の背後につき、力強く運んでつり落とした。場所中は口数少ない新関脇は、この日も「いつも通り下から下からの意識で。一生懸命取っただけです」と淡々。土俵下の錦戸審判長(元関脇・水戸泉)は「よく残して回り込んだ。(丸い)土俵を使っていたし、持ち味を出している」と評価した。

 決まり手の「送りつり落とし」は幕内では07年秋場所12日目、安馬―豪栄道戦以来15年ぶり。新入幕の豪栄道を安馬が豪快に投げ捨てた取組だった。当時、中1だった若隆景は「見たことあります」と振り返る。とっさに出た技とはいえ、強烈な投げをインプットし、ここぞの一番で繰り出した。

 新関脇の場所も連日厳しい取り口で1敗を死守。兄・若元春も2敗と元気で、刺激になるか、の問いにも「はい」とうなずいた。

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2022年3月20日のニュース