諏訪利成氏 星はルーキー離れしたレース運びが結果につながった

[ 2022年2月28日 05:30 ]

大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会 ( 2022年2月27日    大阪市・大阪府庁前~大阪城公園、42・195キロ )

<大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会>記者会見をする星岳(撮影・平嶋 理子)
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 【諏訪利成の目】大卒1年目の初マラソンとは思えない、星の巧みなレース運びが好結果に結びついた。

 ペースメーカーが外れた30キロすぎ。川内や村山らが飛び出したことでレースが動いたが、星は集団の中で待機していた。初マラソンの選手はレースが動くと焦って前に出てしまったり、逆に下がってしまったりして脚を無駄に使ってしまうこともあるが、星は一度も前に出ず、勝負どころと見た37キロすぎに仕掛け一発で決めた。マラソンを数回走ったような、ルーキー離れした強さが印象的だった。

 今回のコースはアップダウンもあり、本当の実力が問われるコースだと感じた。記録だけでいえば物足りないが、より「強さ」を求めるならこういうマラソンも必要だと思う。世界で戦うことを考えるという意味で、星の強さが証明できたのではないか。
 初マラソン日本記録を出したことで、星は24年パリ五輪に向けて注目も集まるが、まず大事なのは次、その次のレース。今回のような結果を出し続けられれば、より飛躍できるだろう。(アテネ五輪男子マラソン6位入賞、日立物流陸上部コーチ)

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2022年2月28日のニュース