スノボ男子HP・平野海祝 兄・歩夢とともに決勝進出「やっとここまで兄弟で来れた…すごく嬉しい」

[ 2022年2月9日 15:57 ]

北京五輪第6日・スノーボード・ハーフパイプ男子予選 ( 2022年2月9日    雲頂スノーパーク )

<スノーボード男子ハーフパイプ予選>ガッツポーズを決める平野海祝(ロイター)

 スノーボード男子ハーフパイプ予選が9日、北省張家口の雲頂スノーパークで行われ、平野海祝(かいしゅう、19=日大)が出場。兄・2大会連続銀メダルの平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)とともに決勝進出を決めた。

 男子予選は、平野歩夢がトップバッターで、W杯通算2勝の平野流佳(19=太成学院大)が2番目、昨季世界王者の戸塚優斗(20=ヨネックス)が3番目、平野歩の弟、海祝(19=日大)が11番目に登場。今大会を最後に引退する五輪3度の王者、ショーン・ホワイト(35=米国)は23番手で滑走した。

 2回の試技のベストスコアで争われる予選。平野海祝は1本目で74・75点、2本目で77・25点の全体9位で、上位12人による決勝へ進出した。11日に行われる決勝は、3回の試技のベストスコアで争われる。

 平野歩夢は1回目に87・25点で2位に付け、2回目はファーストトリックからダブルコーク1440、キャブ(逆)ダブルコーク1440と横4回転のコンボ(連続)に成功。18年平昌(ピョンチャン)五輪の決勝3回目に五輪史上初めて成功させて95・25点をマークし、銀メダル獲得につながった連続技を余裕を持って成功。トップ通過で貫禄を見せた。

 予選を終えて「リラックスした気持ちで本番臨めたんですけど、スタートする前になったら、みんなもオリンピックですごい気合とか感じるものがすごい多くて」と話す海祝。「それこそ兄ちゃんだったりとか、いつもより本気出してるなみたいなのを他の選手もあわせて感じて、それが自分のやる気にもなったし、改めて夢の舞台でなかなか実感なかったんですけど、実感がわいて、決勝いけたら自分出していきたいなと思います」とした。

 また兄弟そろっての五輪出場については「自分はオリンピック見るまでは夢とかはなくて、兄ちゃんがすごく厳しい状況でストイックに父さんとやってるのを間近で見てきて、『自分はやりたくないな』とか、『学校行ってる方が楽しい』って思ってたんですけど。ソチオリンピックを見て感動して、そこから自分も目指すってなって、やっとここまで兄弟で来れたっていうのはすごく自分にとっては嬉しいことだと思います」と笑顔をみせた。

 決勝に向けては、「またルーティンを少し変えて、高さのあるエアなど、まだ調整はしてないんですけど、チャレンジしてみんなに感動とかすごいと思われるような滑りをしたいです」と意気込んだ。

 ◇平野 海祝(ひらの・かいしゅう)2002年(平14)10月14日生まれ、新潟県出身の19歳。14年ソチ五輪で次兄の歩夢が銀メダルを獲得したことに刺激を受け、12歳でスノーボードを開始。18年世界ジュニア選手権で3位、20年冬季ユース五輪で2位。今季W杯種目別総合順位は7位。新潟・開志国際高―日大。1メートル65、60キロ。長兄・英樹(えいじゅ)さんとの3兄弟の末っ子。尊敬するアスリートはイチロー。

 ◇スノーボード・男子ハーフパイプ 半円筒状のコースで両側の壁を往復しながらジャンプ、回転などの演技を行い、採点による得点で争う。1度の滑走で5~6回のトリック(技)を行う。6人の審判員が1人100点満点で採点し、最高点と最低点を除いた4人の平均点が得点となる。予選は2回、決勝は3回ずつ滑り、それぞれ最も高い得点が採用される。予選の上位12人が決勝に進む。決勝のスタート順は、予選の成績下位からとなる。

続きを表示

2022年2月9日のニュース