山本涼太 前半飛躍トップに驚き「ここで一番いいジャンプ出るとは」 渡部暁斗は9位タイで後半距離へ

[ 2022年2月9日 17:55 ]

北京五輪ノルディック複合男子個人ノーマルヒル ( 2022年2月9日 )

<北京五輪ノルディック複合>前半飛躍でトップに立った山本涼太の大ジャンプ(AP)
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 北京五輪ノルディックスキー複合男子個人ノーマルヒルが9日、張家口の国家ジャンプセンターで行われ、初出場の山本涼太(24=長野日野自動車)が前半飛躍(ヒルサイズ=HS106メートル)で108メートルをマークしトップに立った。5大会連続出場の渡部暁斗(33=北野建設)は98メートルで9位タイ。トップとは1分16秒差で、後半の距離(10キロ)へ臨むことになった。

 優勝候補の欠場で“本命不在”の混戦ムードのなか、初出場の山本涼太(24=長野日野自動車)が108メートルの大ジャンプ。133点を記録し、堂々のトップに立ち「ここに来てから一番いいジャンプが、ここで出るとは思わなかった。まずはホッとした。アプローチの課題を絞ってやって、それが上手くいった」と手応え。2位グライデラー(オーストリア)に38秒差をつけて後半距離(10キロ)に向かう。

 同じく初出場の谷地宙(21=早大)は103・5メートルで116・9点をマークし、首位と1分4秒差の5位タイ。暁斗の弟・渡部善斗(30=北野建設)は97・5メートルの110・8点でトップと1分16秒差の13位につけた。

 今大会は直前に14年ソチ、18年平昌五輪2連覇のエリク・フレンツェル(33)とテレンツェ・ウェーバー(25)のドイツ勢2人が新型コロナに感染。さらにW杯個人総合3連覇中で金メダル最有力候補のヤールマグヌス・リーベル(24=ノルウェー)にも3日にコロナ陽性反応が出て隔離措置を受けるなど、優勝候補が相次いで欠場するアクシデントが発生していた。

 ▽ノルディック複合 飛躍(ジャンプ)と距離(クロスカントリー)を組み合わせた競技。ジャンプの瞬発力やテクニック、距離の持久力や精神力など総合的な身体能力が求められることから、本場欧州では王者には「キング・オブ・スキー」の称号が与えられる。個人戦では前半飛躍で1回のジャンプを行い、その得点差をタイム差に換算(1点差ごとに4秒)。後半距離は飛躍1位の選手が最初にスタートし、後続の選手は換算されたタイム差によって順にスタート。10キロを走り、ゴール到着順がそのまま最終順位となる。

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