明大 早大にリベンジ4強 プロップ大賀2T「FW全員のトライ」、選手同士の信頼実る

[ 2021年12月27日 05:30 ]

ラグビー 全国大学選手権準々決勝   明大20ー15早大 ( 2021年12月26日    秩父宮 )

<早大・明大>明大が準決勝進出。逆転トライの大賀はひざまずいて号泣(撮影・篠原 岳夫)
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 3大会ぶり14度目の頂点を目指す明大が早大を20―15で下し、5大会連続の4強入りを決めた。今月5日の関東大学対抗戦(定期戦)では7―17で競り負け。代名詞のスクラムを軸にプロップ大賀宗志(3年)が2トライを奪うなど、史上初となった12月2度目の早明戦で見事リベンジを果たした。関西王者の京産大は日大に競り勝ち、15大会ぶりの4強入り。帝京大、東海大もそれぞれ勝ち、来年1月2日の準決勝(東京・国立競技場)に駒を進めた。

 信は力なり。ラグビー界に伝わる格言を体現した明大が、永遠のライバル早大に見事リベンジを果たした。就任1年目で正月越えを決めた神鳥裕之監督は「よく勝ってくれた。対抗戦で悔しい思いをして、それを体現してくれた」と選手たちを称えた。

 ゲームテーマは「トラスト」。まず信じたのは1年間つくり上げてきたスクラムだった。3週間前は終始優勢に組みながら、スコアに結び付けられず。この日の前半は両校で距離感がかみ合わず、組み直しを繰り返した。それでもSH飯沼主将は「FWは“絶対行ける”と話していた」。後半はスクラムだけで5度のペナルティーを獲得。トライに結び付け、自ら2本取ったプロップ大賀も「FW全員のトライ」と誇った。

 もう一つのトラストはFWとバックス、さらには選手一人一人同士の信頼だった。2点を追う後半24分には、ゴール前スクラムでペナルティーを獲得。さまざまな選択肢がある中で、「相手5メートル(ライン)になったらFWで行こう」(大賀)との固い意思を示したFW8人を、飯沼主将も信じた。結果的に押し切ることはできなかったが、力勝負に持ち込んで大賀が逆転トライ。定期戦での敗戦後、ピッチ外でもバーベキューで絆を深めてきた成果を発揮した。

 2年ぶりに帰る聖地・国立での準決勝では、同じくセットプレーに強みを持つ東海大と激突する。「2年前に経験して、観客が多くてのまれた部分がある。経験を伝えて準備をしたい」と飯沼主将。次の舞台でも自分たちの経験を信じ、決勝へと駆け上がる。

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2021年12月27日のニュース