ラグビー女子日本代表・南主将 欧州遠征3連戦へ抱負「力を証明したい」

[ 2021年11月3日 23:17 ]

欧州でのテストマッチ3連戦へ抱負を述べたラグビー女子日本代表の南早紀主将
Photo By スポニチ

 欧州遠征中のラグビー女子日本代表のレスリー・マッケンジー・ヘッドコーチ(HC、40)とプロップ南早紀主将(25=横河武蔵野)ら選手3人が3日、滞在中の英カーディフからオンライン取材に応じ、2年ぶりのテストマッチとなる3連戦(7日ウェールズ戦、14日スコットランド戦、20日アイルランド戦)への意気込みなどを語った。

 日本のテストマッチは19年11月の欧州遠征でイタリア、スコットランドと2連戦を行って以来、丸2年ぶり。コロナ禍で昨年は活動が止まり、今秋開催予定だったW杯ニュージーランド大会も1年延期に。今年は数回の国内合宿を重ね、ようやく実戦機会を迎えるだけに、マッケンジーHCは「とにかくゲームの数が大事。今回は3回できる。凄くワクワクしている」と週末の試合を待ちわびた。

 今回の遠征メンバーには国内チーム所属選手に加え、指揮官がW杯へ強化を図るため、海外に送り出した3選手も招集された。その中の1人、英プレミアシップのウスターに所属するSO山本実(24)は3月以来の代表参加。「3月に“やっていこうね”と話していたことが、今は完璧にできている。チームとして充実した時間を過ごしていると感じた」と国内組の成長を実感。一方で自身はイングランドでプレーする中でも「低いタックルは通用している」と話し、本場での経験や海外選手の情報などを仲間に伝えていく考えを示した。

 一方の国内組も成長の歩みを止めていない。ロック佐藤優奈(23=東京山九フェニックス)はコロナの自粛期間中にフィジカル強化に着手。19年の欧州遠征を経験して「外国人選手と対等に戦えるように体重を増やした」と、現在は当時から約5キロ増の75キロに。ウエートなどの各種数値も上がっており、「常にできる準備をしてきた。力がどれだけ通用するかを証明できることが楽しみ」と抱負を述べた。

 日本は当初、W杯出場権を懸けてアジア予選を戦う予定だったが、コロナ禍で中止に。出場3カ国で世界ランキング最上位(12位)の日本の2大会連続5度目の出場が決まった。出場権獲得のメリットより、実戦機会が減るデメリットが大きく、南主将は「試合機会が減ったこと、力を証明できなかったことは悔しさが残る」。そのため7日からの3連戦はW杯に向けても貴重な強化機会となりそうで、「相手がどこだろうが、力を証明したいし、来年へのステップアップにしたい」と話した。

続きを表示

2021年11月3日のニュース