元NBA選手が保険金詐欺で起訴される 元グリズリーズのトニー・アレンら18人

[ 2021年10月8日 09:56 ]

保険金詐欺の首謀者とされるテレンス・ウィリアムス容疑者(AP)
Photo By AP

 NBAでプレーした18人の元選手が、リーグの福利厚生制度を悪用。2017年からの3年間で、総額250万ドル(約2億8000万円)の保険金をだまし取ったとして7日に起訴された。

 
 AP通信によれば、連邦捜査局(FBI)が捜査を行っていたもので、このうち逮捕されたのは15人。セルティクス時代の2008年にファイナル優勝メンバーとなり、グリズリーズ時代に「オール・ディフェンシブ・チーム」のファーストチームに3回選出されたトニー・アレン(39))は妻とともに起訴された。

 詐欺の手口は悪質。逮捕された選手の1人は台湾でプレーしている時期に、カリフォルニア州のビバリーヒルズで8本の歯の治療を受けたとして4万8000ドル(約54万円)の保険金を受け取っており、FBIはGPSの履歴などから不正行為を明らかにした。

 首謀者と見られているのは、2009年のドラフトで全体11番目にネッツに指名されたテレンス・ウィリアムス(34)で、便宜を図って少なくとも10人からその見返りとなる23万ドル(約2600万円)を受け取っていたとされている。

 ウィリアムスはネッツのほかロケッツ、キングス、セルティクスを渡り歩いたあと2014年からはカリブや南米諸国のチームでプレー。2015年に現役を退いていた。

 ワシントン、カリフォルニア、ニューヨーク、アラバマ、イリノイ、フロリダ、ネバダ、ジョージア、テネシー各州で逮捕者された選手の中にはグレン・デービス(35)、シャノン・ブラウン(35)、ダリアス・マイルス(39)、ルーベン・パターソン(46)といったかつてチームのキープレーヤーとして活躍した選手も多く、リーグ関係者にも衝撃を与えた形。グリズリーズは来年1月28日にアレンの永久欠番セレモニー(9番)を予定していただけに、尾を引く事件となりそうだ。なお有罪となった場合、すべての元選手に対して最長で懲役20年の刑が科せられる可能性がある。 

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2021年10月8日のニュース