渋野 連続バーディー発進もダボ、ダボ…通算1アンダーでフィニッシュ

[ 2021年8月23日 02:00 ]

米女子ゴルフツアー AIG全英女子オープン最終日 ( 2021年8月22日    スコットランド カーヌスティ・リンクス=6850ヤード、パー72 )

最終ラウンド、2番でショットを放つ渋野(R&A提供)
Photo By ゲッティ=共同

 首位と5打差18位から出た19年大会覇者の渋野日向子(22=サントリー)は5バーディー、4ボギー、2ダブルボギーの75で回り、通算1アンダーで大会を終えた。4連続ボギーで失速した第3ラウンドと同様に、2連続バーディー発進からダブルボギーを叩くなど前半で4つ落として上位争いから脱落した。

 晴天の下、1番で3メートル、2番で4メートルとチャンスを沈めて2連続バーディー発進。首位に3打差に迫ったが、さらなるチャージを期した3番パー4で再び、流れが暗転する。フェアウエーからの第2打をグリーン手前の水路に入れてダブルボギー。5番ではポットバンカーにつかまりダブルボギーを叩くなど、前半だけで4つスコアを落とす。渋野の険しい表情が、上位勢の背中が遠のいた厳しい状況を物語った。

 第3ラウンドも、同じような流れだった。6番までに3バーディーを奪い7番で一時単独首位に立つも、雨が強くなった後半の4連続ボギーで失速。「ショットがうまくいかなくなって、自滅した感じ。前半は自分のイメージ通りのショットが打てていた分、後半の4連続ボギーは凄く苦しかった」と振り返った。

 最終ラウンドを前に、首位との差は5打に開いた。01年のメジャー昇格後、今大会の最大逆転は4打差。厳しい状況にいることは分かっていた。それでも「自分がめちゃくちゃ伸ばさないと。まずは自分自身との気持ちの戦いに勝って、いい位置で終われるように」と気合を入れて臨んだ最終日。序盤からピンを攻める積極的なゴルフを見せたが、ショットに安定感を欠いた。

 19年にメジャー初制覇を果たし、前年覇者として臨んだ昨年大会は105位で予選落ち。だからこそ、「去年以上に良いゴルフができるように頑張る」と強い思いで今大会に挑んだ。苦しい一日だったが、終盤の16番でバーディーを奪うと、満面の笑みとともに右手を突き上げた。2年前、スマイリングシンデレラと呼ばれた女王として、最後まで“らしさ”を見せた。

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