比嘉が大会記録タイ通算20アンダー逆転V 1メートル58の小兵「賞金王になったら夢がある」

[ 2021年8月23日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 長嶋茂雄招待セガサミー・カップ最終日 ( 2021年8月22日    北海道千歳市 ザ・ノースカントリーGC=7178ヤード、パー72 )

優勝を飾りウォーターシャワーの祝福を受ける比嘉一貴(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 プロ5年目の比嘉一貴(26=フリー)が、逆転で19年KBCオーガスタ以来のツアー2勝目を挙げた。2打差の2位で出て68と伸ばし、大会記録の通算20アンダーに並んだ。自身9度目の最終日最終組となった上井邦裕(38=三好CC)は、72と伸ばせず通算18アンダーの2位に終わった。石川遼(29=CASIO)は72で通算5アンダーの37位だった。

 新たな記録男の誕生だ。2年前のKBCオーガスタで、大会新記録の26アンダーをマークした比嘉が、今度は大会タイ記録で優勝した。「今日は20アンダーを目標にしようと決めていました。それで勝てなかったら、仕方がないと。でもレコードだと分かっていたら、もう少し伸ばしていたかも」と笑った。

 中盤まで上井とのマッチレース。しびれる展開だったが「調子が良かったので他の選手の球筋を見ず、あまり左右されない感じでやりました」。14番で10メートルのロングパットを沈めるなど3連続バーディーで突き放した。

 「ご飯がおいしいし、洋芝も好き」と北海道はお気に入り。しかし、今週は新型コロナウイルスの感染予防のため「毎日コンビニ弁当を買って、ホテルで食べました」。第1ラウンド後には、同じ沖縄出身の宮里優作がPCR検査で陽性判定を受け、濃厚接触者の2選手も棄権を余儀なくされていた。

 身長1メートル58。99年の日本ゴルフツアー機構発足以降では最小兵のツアー優勝者だ。「僕が賞金王になったら夢がありませんか。ゴルフは体のハンデがない競技だと思ってもらえる」と目標を掲げる。昨年1月には明恵夫人と結婚。「一人で戦っている時より、凄く助かっている。多分、優勝を一番喜んでくれる」と感謝を口にした。

 ◇比嘉 一貴(ひが・かずき)1995年(平7)4月23日生まれ、沖縄県出身の26歳。10歳でゴルフを始め、高校時代に宮里優作らの父・優さんの指導を受ける。東北福祉大時代に15年ユニバーシアードで団体と個人の2冠。17年にプロ転向。18年からシード入り。19年KBCオーガスタで26アンダーの大会新記録をマークし、ツアー初優勝。1メートル58、67キロ。

続きを表示

2021年8月23日のニュース