渡辺雄 バスケ日本主将の存在感、合流3日目の初試合 両チーム最多25得点快勝

[ 2021年7月8日 05:30 ]

<日本・ハンガリー>第4クオーター、ダンクシュートを決める渡辺雄
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 バスケットボール男子東京五輪日本代表(世界ランク42位)は7日、沖縄アリーナでハンガリー(同38位)と強化試合を行い、79―58で快勝した。5日にチームに合流した渡辺雄太(26=ラプターズ)が先発し、21分36秒出場で25得点7リバウンド4アシストと躍動。19年W杯以来、約1年10カ月ぶりに日の丸を背負い、存在感を示した。八村塁(23=ウィザーズ)、馬場雄大(25=ユナイテッド)は沖縄開催の3試合を欠場し、今月中旬に合流する。

 試合開始30秒。渡辺雄が両チーム通じて初得点となる3点シュートを沈めた。豪快なダンクを2発叩き込み、倒れ込みながらのタフショットで得点もマーク。積極的な守備からのスチールと守備でも貢献した。日の丸を背負うのは19年W杯以来、約1年10カ月ぶり。NBAクラブと本契約締結後の国内初試合で、両チーム最多25点と格の違いを示した。5日にチームに合流したばかり。準備期間は2日しかなかったが「あれぐらいは初日だろうとできないといけない」と言い切った。

 “リモートワーク”が実った。日本代表から離れている間も代表スタッフから送られた試合や練習の映像をチェック。5戦全敗に終わった19年W杯後に導入した新戦術の理解にも努めた。5月中旬にNBAでの最終戦を終えると、米国で自主トレを実施。6月上旬に帰国して地元の香川に帰郷すると、NBAとは違う五輪仕様のボールに慣れるため、元バスケ選手の父・英幸、姉・夕貴両氏のサポートを受け、シュート練習を繰り返した。

 オフにはテレビ収録で長州力と共演。「切れてないですよ」の名言を持つ元プロレスラーと親交を深め、この日は切れ切れのプレーを披露した。田中とともに主将を務めるリーダーは「世界相手に勝っていくには僕が中心になっていく責任がある。五輪までの短い時間で成長できるように一日一日、大切にしたい」と力を込めた。八村、馬場不在の中、世界ランクでは格上のハンガリーを圧倒。強豪ぞろいの五輪本番でも世界を驚かせる気配が漂ってきた。

 ▽渡辺の20~21年シーズン 昨年11月26日にラプターズのキャンプに招待され、同12月20日にツーウエー契約を締結。同22日に開幕を迎え、今年4月19日に本契約を結んだ。NBA3季目で自己最多50試合に出場。1試合平均14分30秒出場で4・4得点、3・2リバウンド。3点シュート成功率は40%を記録した。シーズンを通して世界最高峰の舞台でプレーし、フィジカルコンタクト、精神面で飛躍的に成長した。

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