萌寧 女子ゴルフ東京五輪代表決定で「晴れて本音が言える。めちゃくちゃうれしい」

[ 2021年6月30日 05:30 ]

資生堂レディースの練習ラウンドで笑顔を見せる稲見(撮影・村上 大輔)
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 国際ゴルフ連盟は29日、東京五輪出場権を獲得した女子の60選手を発表。世界ランキングを基にした「五輪ランキング」で日本からは畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)が11位、稲見萌寧(21=都築電気)が19位で入った。稲見は同日、資生堂レディース(7月1日から4日間)が行われる神奈川・戸塚CCでリモート会見。シーズン6勝(21年5勝)を挙げて逆転代表入りを果たし、夢の舞台に臨む心境を語った。

 真剣な表情で資生堂レディースに向けた意気込みを語っていた稲見が、五輪代表入りに関する質問を受けると満面の笑みに変わった。これまで五輪について「あまり意識していない」と言い続けてきたが「晴れて本音が言える。めちゃくちゃうれしい。出たかったからこそ、目の前の試合に集中するために自分を装っていた。実は皆さんをだましてました、みたいな」と言って、ちゃめっ気たっぷりに笑った。

 1年前は日本勢4番手の世界ランク59位で「五輪を気にする順位でもなかった」。新型コロナの影響で五輪の延期が決まり、選考期間も延長。その延びた1年間で6勝を積み重ね、世界ランクをぐんぐんと上げていった。選考期間最終戦までもつれた古江彩佳、渋野日向子との残り1枠の代表争い。本音を自分だけの心の底に秘め、強い気持ちで戦い続けたことで五輪切符を手にすることができた。

 五輪と言えば思い浮かべる選手がいる。レスリング女子で3つの金メダルと銀メダル1つを獲得した吉田沙保里さん(38)だ。「王者だなって。カッコいい理想像の女性アスリートだと思います」。同じように、日の丸を背負って初めて出場する大舞台。「人生の名誉。プレッシャーはもちろんあると思いますけど、期待をしていただける楽しみの方が大きい」と言い切った。

 五輪で実力を出し切るためのスケジュールも決定済み。8月4~7日の女子競技が開催される前週まで、国内ツアーに参戦。「いつも通りのルーティン」で状態を整える方針だ。日本の女子ゴルフ界でもっとも勢いある21歳は「もちろんメダルを獲れたら凄いこと。まずは自分のベストを尽くして、少しでも上にいきたい」と目標を掲げた。

 ≪前戦予選落ちから“再出発”≫稲見はこの日、インの9ホールを練習ラウンドし、大会に向け調整した。前週のアース・モンダミン・カップでは今年初めて予選落ち。週末はトレーニングと練習でスケジュールを「埋め尽くした」そうで「また新たな気持ちでリスタートできる」。前回開催された19年大会は9位に食い込み「また攻める気持ちを奮い立たせて、上位争いできたら」と力を込めた。

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2021年6月30日のニュース