バレー女子・中田監督 五輪メンバー12人発表で涙「簡単ではなかった」

[ 2021年6月30日 15:32 ]

東京五輪に出場するバレーボール女子日本代表12人を発表した中田監督(C)JVA
Photo By 提供写真

 日本バレーボール協会は30日、東京五輪に出場する女子日本代表選手12人を発表した。中田久美監督(55)は発表前に涙を浮かべながら、エースの黒後愛(23=東レ)を筆頭に古賀紗理那(25=NEC)、石川真佑(21=東レ)らを選出。主将を務める荒木絵里香(36=トヨタ車体)は自身4度目の祭典に挑む。セッターは籾井あき(20=JT)と田代佳奈美(30=デンソー)が選ばれた。

 中田監督は思いを込めて、それぞれの名前を読み上げた。「少ない12人の選手を決めることは簡単ではなかった」。選ばれなかった選手たちを思い、感情があふれた。チームは3月1日に始まった国内合宿から、狭き門を懸けた代表選考がスタート。「世界に勝つためにはどういうことが必要なのか、チャレンジできる選手が最低条件」と競争を促してきた。

 5月1日には中国との五輪テスト大会を行い、同25日からは約1カ月間、イタリアでのネーションズリーグ(NL)に参加。3位決定戦でトルコに敗れ、4位フィニッシュだったが、選手たちは必死に選考の場を戦い抜いた。NLの登録メンバーは17人で、試合ごとにベンチ入りする14人を選出。今回、NLの登録メンバーからは、長岡望悠(29=久光)、芥川愛加(30=JT)、鍋谷友理枝(27=デンソー)、井上琴絵(31=デンソー)、関菜々巳(22=東レ)が五輪代表から外れた。この5人には、中田監督が直接話す機会を設けたという。「感謝の気持ちを伝え、12人を選んだ」と打ち明けた。

 今夏の大舞台へ、残された時間は少ない。「最終調整に入りたい。伝説に残るチームをつくるために本気と覚悟をかけて挑む」と指揮官。火の鳥ニッポンが、着々と準備を進めていく。

 東京五輪代表に選ばれた12人は以下の通り。

<アウトサイドヒッター>
黒後愛(23=東レ)
古賀紗理那(25=NEC)
石井優希(30=久光)
石川真佑(21=東レ)
林琴奈(21=JT)

<ミドルブロッカー>
島村春世(29=NEC)
荒木絵里香(36=トヨタ車体)
奥村麻依(30=デンソー)
山田二千華(21=NEC)

<セッター>
田代佳奈美(30=デンソー)
籾井あき(20=JT)

<リベロ>
小幡真子(28=JT)

続きを表示

この記事のフォト

2021年6月30日のニュース