男子バスケの五輪最終予選が4カ国でスタート NBA勢主力のカナダは白星発進

[ 2021年6月30日 10:52 ]

ギリシャ戦で22得点をマークしたカナダ代表のバレット(AP)
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 男子バスケットボールの五輪最終予選が29日、セルビア、クロアチア、リトアニア、カナダの4カ国でスタート。新型コロナウイルス感染の影響で準備が整わなかったセネガルを除く23カ国が参加し、残された4枚の五輪切符を巡る戦いが始まった。

 東京五輪の出場枠は「12」だが、開催国の日本のほか、米国、アルゼンチン、スペイン、フランス、オーストラリア、イラン、ナイジェリアが出場権を獲得済み。最終予選では4カ国に散らばった各6チーム(セルビア組は5チーム)をA組とB組の3チームずつに分け、予選リーグ上位2チームがトーナメント形式の準決勝に進出し、これを勝ち抜いた4チームが五輪出場権を得ることになっている。

 カナダ・ビクトリアでの最終予選では、9人のNBA選手をそろえ、ラプターズのニック・ナース監督(53)が率いるA組のカナダがギリシャを97―91で下して白星発進。ウォリアーズのアンドリュー・ウィギンス(26)が23得点、ニックスのRJ・バレット(21)が22得点、マーベリクスのドワイト・ハウエル(29)が18得点、ペリカンズのニキール・アレクザンダーウォーカー(22)も17得点をマークするなど、NBAの各チームで主力として活躍している選手が奮闘して接戦をものにした。

 ケンタッキー大、ルイビル大、NBAセルティクスなどで指揮官を務めたリック・ピティーノ監督(68)が率いるギリシャは前半で4点をリードしたが初戦は黒星。NBAバックスのヤニス・アデトクンボ(26)の弟でレイカーズに所属しているコスタス・アデトクンボ(23)は10分の出場で4得点だった。

 リトアニアのカウナスではA組のリトアニアが75―65でベネズエラに勝利。NBAグリズリーズのヨナス・バランチューナス(29)が20得点、ペイサーズのドマンタス・サボニス(25)が12得点を稼いで勝利に貢献した。なおこのカウナスの覇者は、東京五輪の予選リーグでアルゼンチン、スペイン、日本のいるC組に入ることになっている。アルゼンチンとスペインは2019年のW杯決勝で対戦したチームで、ここに世界ランク8位のリトアニア、もしくはNBAマーベリクスのルカ・ドンチッチ(22)を擁するスロベニアのどちらかが入ってくることになりそうだ。

 セルビアのベオグラードではA組のセルビアがドミニカ共和国に94―76で快勝。マーベリクスに所属している224センチのボバン・マリヤノビッチ(32)が18得点、10リバウンドを記録してチームをけん引した。

 クロアチアのスプリトではA組のドイツがメキシコに82―76で競り勝って初戦は白星。八村塁(23)と同じNBAウィザーズに所属するイサック・ボンガ(21)が13得点、今季ウィザーズ、セルティクス、マジックでプレーしたモーリッツ・バグナー(24)は11得点をマークしている。各国の予選リーグの組み分けと結果は下記の通り。

 <男子バスケ五輪最終予選>

 ◇セルビア(ベオグラード)
 ▼A組=セルビア(1勝)、ドミニカ共和国(1敗)、フィリピン
 ▼B組=イタリア、プエルトリコ(初戦は30日)
 ◇リトアニア(カウナス)
 ▼A組=リトアニア(1勝)、ベネズエラ(1敗)、韓国
 ▼B組=ポーランド(1勝)、アンゴラ(1敗)、スロベニア
 ◇クロアチア(スプリト)
 ▼A組=ドイツ(1勝)、メキシコ(1敗)、ロシア
 ▼B組=ブラジル(1勝)、チュニジア(1敗)、クロアチア
 ◇カナダ(ビクトリア)
 ▼A組=カナダ(1勝)、ギリシャ(1敗)、中国
 ▼B組=トルコ(1勝)、ウルグアイ(1敗)、チェコ
 *各国予選ともA、B両組の上位2チームが準決勝に進出。勝者4チームが東京五輪に出場

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