大坂の全仏会見拒否に賛否、仏連盟会長「残念」ジョコ「ツアーでの生活の一部」

[ 2021年5月29日 05:30 ]

大坂なおみ(AP)
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 女子テニス世界ランキング2位の大坂なおみ(23=日清食品)が全仏オープン(30日開幕、パリ)で記者会見に応じない意向を示したことに波紋が広がった。男子世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(34=セルビア)は27日、出場中のベオグラード・オープンの会見で「会見も僕たちのスポーツの一部であり、ツアーでの生活の一部」と発言。「時に不快なものになるのは分かる。特に負けた後は必ずしも楽しくはない」と理解は示しつつ「我々がやらなければいけないことだ」とプロとしての義務を諭した。

 全仏を主催するフランス連盟のジル・モレトン会長は「記者、彼女個人、そしてテニス界全体にとって非常に残念なこと。大いなる過ちだと思う。個人的には受け入れられない」と大坂を批判。4大大会では会見の参加義務に違反した場合、最大2万ドル(約220万円)の罰金の対象となるが、「我々はペナルティーを定めたルールにのっとる」と厳しい姿勢を示した。

 さらに、ツアーを主管する女子テニス協会(WTA)も28日に声明を発表。大坂が指摘した「心の健康」を重視し、「ナオミ(や他の選手)との対話を歓迎する」と歩み寄る一方で、「プロ選手はメディアに対して自分の視点を共有し、自分のストーリーを語ることで競技とファンに対する責任を負っている」とした。今やスポーツ界を超える影響力を持つ大坂だからこそ、大騒動に発展した会見拒否。“逆風”も受けながら、4大大会3連勝に挑むことになる。

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2021年5月29日のニュース