22歳・山路 国内ツアー初!1ラウンド2度のホールインワン、確率6700万分の1

[ 2021年5月29日 05:30 ]

女子ゴルフツアー リゾートトラスト・レディース第2日 ( 2021年5月28日    愛知県 セントクリークGC=6605ヤード、パー72 )

1ラウンド2度のホールインワンを達成した山路は2つのボールとクラブを手に笑顔を見せる(撮影・椎名 航)
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 順延された第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われた。山路晶(22=森六グループ)が第2ラウンドの3番と7番でホールインワンを達成。通算4オーバーの75位で予選落ちしたが、1ラウンドで2度のエースは男女を通じて国内ツアー初の快挙となった。第2ラウンドで66をマークした工藤遥加(28=フリー)が10アンダーで単独首位。出産後初戦の横峯さくら(35=エプソン)は予選落ちした。

 確率6700万分の1の奇跡が起きた。主役は山路だ。3番パー3、実測139ヤードの1打目を9Iで打つとピン5ヤード手前に落ちてカップイン。7番パー3は実測172ヤード。7Iで放った1打目は手前に着弾。5ヤードほど転がってカップに消えた。

 ツアーでは昨年の富士通レディース初日以来で、通算3度となった。プライベートでは中学時代の初体験を含め2度あるが、さすがに1ラウンドで2度は経験がなかった。

 「ツアー史上初と分からなかった。驚きも強いし、うれしい。最初(3番)は(ピンに)筋ったので、もしかしたら入るかなと思った。でも次(7番)の時は“怖ーい”“やばすぎ”と思った」と驚きを隠せなかった。

 最終日だけパー3全ホールに800万円のホールインワン賞が設定されている。残念ながら2日違い?で合計1600万円は手にできないが、主催者から最初のエースに10万円、2度目の快挙に100万円の賞金が贈られ合計110万円の臨時収入が懐に入る。予選落ちで賞金0円に終わった山路は「そんなに頂けるとは思わなかったので、びっくり。これで黒字になるかな」と頬を緩めた。

 ツアー4位の平均飛距離256・03ヤードを誇る飛ばし屋。オフにでん部と体幹を鍛えた効果でアイアンショットの精度が増し、国内初の偉業につながった。記念のボールは手元にない。1個目は5番でOBを打って紛失。2個目はキャディーにプレゼントした。それでも「楽しく回れたので良かった」と屈託がない。黄金世代の新星は「早く初優勝したい」と先を見据えた。

 ◆山路 晶(やまじ・あきら)1998年(平10)9月10日生まれ、仙台市出身の22歳。8歳でゴルフを始める。東北高出。19年からツアー参戦、同年11月プロテスト合格。今季賞金ランキング59位。1メートル66。血液型B。

 【ホールインワンアラカルト】
 ☆1ラウンド2度 国内ツアーでは男女通じて初めて。英保険会社ロイズ社によれば、一般ゴルファーが1Rで2度ホールインワンする確率は6700万分の1。年末ジャンボ宝くじで1等が当たる可能性は2000万分の1(20年)とされる。米男子では06年のリノタホ・オープンの第2日に宮里優作が7番と12番で達成した。

 ☆国内女子ツアーでの確率 JLPGAに記録が残る1990年以降で前週までの総ラウンド数は29万4903ラウンドで、ホールインワンは467度。確率は約631ラウンドに1回となり、1日に2度となれば39万8161ラウンドに1回の計算となる。毎日ラウンドしたとしても、単純計算で1090年に1回となる。

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