高砂親方「いい師匠人生」 11月場所で定年退職 朝青龍ら育てる

[ 2020年11月4日 11:40 ]

高砂親方
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 大相撲11月場所(8日初日、両国国技館)を最後に日本相撲協会を定年退職する高砂親方(元大関・朝潮)が4日、東京都墨田区の高砂部屋でリモート会見し、「(横綱に)なりたかった。なれなかったからこそ、逆に親方になった部分あるかもしれない。今度(横綱を)つくってやろうかなと(気持ちに)変わっていったのかもしれない」と振り返った。部屋の後継者は今後、決めていくという。

 現役時代は大関だった1989年春場所が最後の土俵となった。「大関から落ちて相撲を取ることなんか考えてなかった。長嶋茂雄さんの引退とか見ている。巨人軍は永遠に不滅ですと。惜しまれながらやめていくのが僕は美学だと思っていた。華のあるうちにやめて次の仕事をしたいと思っていた」と潔く引退した理由を明かした。

 親方としては元横綱・朝青龍、大関・朝乃山らを育て上げた。「いろんな問題を起こす横綱もいたし、いろいろ苦労もしましたよ。ここんとこ、少し落ち着いてきたらすくすくと朝乃山がタケノコのように伸びてきた。いろんな意味で僕はついている人生を送っているかと思う。いい師匠人生を送らせてもらった」。そう話し、柔和な笑みを見せた。

 11月場所は師匠として臨む最後の15日間。角界の看板力士となった愛弟子・朝乃山に「頑張って相撲を取ってもらいたい。先場所のように初日から3連敗はやめてもらいたい。攻めの相撲と右四つの形をつくっていってもらいたい」と期待を込めた。元横綱・朝青龍についても話題を振られたが、「その質問にはノーコメント」とかわした。

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2020年11月4日のニュース