大原洋人 地元で初V 夢舞台へ前進「マジでうれしい 負けたら五輪はなかった」

[ 2020年11月4日 05:30 ]

サーフィン ジャパンオープン最終日 ( 2020年11月3日    千葉県一宮町・釣ケ崎海岸 )

ジャパンオープンを制し、トロフィーを手に喜ぶ大原(左)と前田(右)(提供写真:JAPAN OPEN OF SURFING)
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 東京五輪の世界最終予選を兼ねる来年5月のワールドゲームズ(WG=世界選手権に相当、エルサルバドル)の出場権を懸けて争われ、男子は大原洋人(23)、女子は前田マヒナ(22)が優勝した。大原は終盤に10点満点中8・33点という高得点を出して快勝。生まれ育った一宮町で行われる夢舞台出場へ前進した。WGには出場権を獲得済みの五十嵐カノア(23=木下グループ)ら男女各3人が出場する。

 誰よりも釣ケ崎海岸の波に乗ってきた大原が、実力と地の利を得て初優勝。「マジでうれしい。負けたら五輪はなかった。この1年、この試合のためと言っても過言じゃないくらい(練習した)」。五輪出場の可能性をつなぎ、右手を突き上げて砂浜に“凱旋”した。

 決勝は上位2位までに入れば勝ち上がれる予選ラウンドからガラリと戦術を変えた。他の3選手が次々にスコアを出していく中、最初の10分以上は一本も乗らず。「優勝できる(得点の出せる)波だけに乗ればいいと思っていた」とじっくり見極め、残り10分を切った3本目に8・33点をマーク。待ち望んだ高さのある波ではなかったが、その分は技術でカバー。「できる限りのライディングができた」と笑った。

 コロナ禍で理想のサーフィンを体現するため、一から体づくりに取り組み、現在も「(理想の)3、4合目」と発展途上ながら結果を出した。9カ月後、再び表彰台の頂点に立つために「道のりは長いが頑張りたい」と口元を引き締めた。

 ▽サーフィンの東京五輪への道 五輪の出場選手数は男女各20人で、各国の代表枠は原則男女各2人まで。日本はプロ最高峰ツアーの年間ランキングによる要件を満たしている五十嵐が、来年のWGに出場すれば代表決定。その他の5人は来年のWGで出場権を得ている選手を除き上位4番手までに入れば内定(※)。村上、松田は昨年のWGで条件付き内定となっており、※の条件を満たす選手がいなければ正式に内定する。

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2020年11月4日のニュース