松山、悔しい3位フィニッシュ 世界トップ2に2差届かず「もっとショット力が必要」

[ 2020年9月1日 05:30 ]

米男子ゴルフツアーBMW選手権・最終日 ( 2020年8月30日    イリノイ州 オリンピアフィールズCC=7366ヤード、パー70 )

17番でバーディーパットを外し悔しがる松山英樹
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 首位から出た松山英樹(28=LEXUS)は3バーディー、2ボギーの69とスコアを伸ばしたが、通算2アンダーの278で3位に終わり、3年ぶりのツアーVはならなかった。ジョン・ラーム(25=スペイン)が64で通算4アンダーと伸ばし、ダスティン・ジョンソン(36=米国)とのプレーオフを制した。松山は年間ポイントで10位に浮上し、上位30人による最終戦のツアー選手権(4日開幕、ジョージア州)に7年連続で進出した。

 すでにホールアウトしていたラームと2差で迎えた17番。勝負をかけた10メートルのバーディーパットがカップの10センチ手前で止まると、松山は膝を折って悔しがった。3年ぶりの優勝を懸けた戦いは2打届かず3位。「思い切って振っていけてない。勝つためにはもっとショット力が必要」と不満を漏らした。

 首位で最終日に臨むのは米ツアーで4度目。世界ランク1位のD・ジョンソンと2日間一緒にラウンドし緊張が続く優勝争いで一歩も引かなかった。チャンスは少なかったが懸命のリカバリーとパーセーブで耐えた4日間を「ショットが思うようにコントロールできなかった中でここまで粘れたのは収穫」と前向きに総括した。

 序盤からティーショットが右に出て苦しんだ。フェアウエーに置けたのは前半で2度だけ。「1番も3番も左が駄目、というところで右に逃げてしまった」。それでも2番では2・5メートル、6番はエッジからの6メートルを沈め、スコアを伸ばして折り返した。13番で3メートル、14、16番は2メートル前後のパーパットを決めて耐えるなど、最後まで優勝争いに加わった。

 3位に食い込んで年間ポイントは18位から10位に浮上。30人で争う最終戦のツアー選手権は7年連続での出場を決めた。トップ10に入ったことで最終戦のスタート時のスコアは、大会前の「2アンダー」から「4アンダー」に好転。逆転年間王者への可能性も広がった。

 ツアー選手権の翌週には来季が開幕し、17日からはメジャーの全米オープンが控える。今大会はフェアウエーが狭い上に、グリーンも乾いて硬い、メジャー並みの難関。そこで手応えをつかみ、武器のショットをさらに磨く。「しっかり振っていけるようになれば優勝争いがもっとできていくのでは」と明るい表情だった。

 ▽プレーオフシリーズ レギュラーシーズンの「フェデックスカップ・ポイント」のランキングで125位以内の選手が出場。3試合で構成され、初戦終了時にランク上位70人、第2戦終了時に同30人と最終戦に向けて人数を絞っていく。最終戦のツアー選手権はハンデキャップ制を導入しており、ポイントランキング1位は10アンダー、2位が8アンダー、3位が7アンダーなど順位によって定められたスコアから競技をスタートする。最終戦の優勝者は年間王者として、1500万ドル(約15億9000万円)のボーナスが付与される。

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