【女子ソフト連載・監督に聞く(9)】豊田自動織機・永吉慎一監督

[ 2020年9月1日 12:00 ]

豊田自動織機・永吉慎一監督(C)公益財団法人日本ソフトボール協会
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 《超攻撃的プレーで目指すは3強入り》

 ―昨シーズン(15勝7敗の4位)を振り返って。
「昨年までは守備を重点的に、最少失点に抑えて勝つということを念頭に置いてきた。前半戦は新外国人投手(エスコベド)のコミュニケーション不足もあって少し出遅れたが、後半戦は改善されて結果が出た」

 ―今年のスローガンは『頂攻撃~Top speed~』
「言葉の選定は選手に任せている。プラス思考ですべてのプレーを攻撃的に、それで頂点を目指して頑張りましょうという意味」

 ―新型コロナウイルスによる自粛期間をどう過ごしたか。
「緊急事態宣言が解除されてからはグラウンド、室内練習場、ウエート場、それぞれ3グループで練習していた。6月下旬から合同練習を再開し、7月に入って2週間ほど山形で合宿をした。選手からはソフトボールができる喜びを感じていた。リーグ戦実施が決まった際は一人の力だけでなく、チーム力で勝っていかないといけないと選手に話した」

 ―注目する投手は。
「メキシコ代表のエスコベドは去年の投球ならゲームを作ってくれる。他チームも研究してくるだろうが球種を増やしてとお願いしている。それを使って組み立ててほしい。海部は経験豊富で、しっかり仕事してもらわないと困る投手。河澄はチェンジアップが良く、期待している」

 ―注目する野手は。
「将来性のある中川を我慢してでも中軸で1年通して打たせたい。長打力、パンチ力が魅力で大きく育てていく。守備力の高い竹中には打撃でも期待している。やはり打線の中心は洲鎌。パンチ力があって勝負強い。江口は足があるので臨機応変なプレーで塁に出てかき回してもらいたい」

 ―新戦力で注目は。
「グッドエーカーは捕手として椛山と交互で使っていきたい。打撃で仕事をしてもらいたい思いもあるので、早めに慣れてほしい」

 ―今季の課題は。
「得点率を上げること。得点圏でいかに点を取れるか。選手もそこを意識していて、チームで徹底しようと考えている。練習でも走者を置いての打撃を多く取り入れてきた」

 ―今季から決勝トーナメントは1枠増えて5チームになった。
「昔と違いどこが上位にきてもおかしくない時代になった。取れる試合をしっかり取る。3位以内に入らないと厳しいのは分かっている」

 ―具体的な戦い方は。
「一つも落とせない状況。外国人投手中心でいきたい。守備はだいぶ安定してきたので打撃に力を入れていきたい。できるだけ先行して逃げ切りたい。盗塁も相手チームの配球を考えながら変わらず積極的に狙っていく。長打力も磨いていきたい」

 ―順位などの抱負は。
「一戦一戦の積み重ね。もちろん決勝トーナメントにはいかないといけない使命がある。本当にガチンコの試合になる。1点2点が大事。今まで以上に走塁に力を入れていく。なかなか連打はない。アウトになってもいいからいってみるという姿勢で、セーフティーなどの小技など色々なものを含めて“頂攻撃”につながってくると思う」

 ―最後にファンへのメッセージを。
「コロナに負けないように。私たちができることは元気にプレーしている姿をファンの皆さんに見せるしかない。仕掛けるプレーなど、織機の試合は一瞬でも目が離せないというのを思ってもらえるような試合を。あとは鍛えている守備、打撃では去年までと違う長打力を期待して見てほしい」

 ※豊田自動織機・金江爽友選手へのインタビュー動画は、弊社YouTube公式チャンネル「スポニチチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCCDmd01WsuFBF8n3yMjHQ1A)において9月1日正午頃、公開予定です。

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