【中原雄氏総括】八村 さらなる飛躍へ!3P&フリースロー自信持ち試投増やせば「20―10」狙える

[ 2020年8月15日 05:30 ]

NBA・ウィザーズの一員として1季目を終えた八村(AP)
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 NBAウィザーズの八村塁(22)が13日、フロリダ州オーランド近郊で行われた再開シーズン最終戦のセルティックス戦を右太腿痛で欠場した。96―90で再開後8戦目で初勝利を挙げた一戦を見守り、今季全日程を終了。試合後に激動の一年を振り返った。今季は72試合中48試合に出場し、平均13・5得点、6・1リバウンド。Bリーグ京都テクニカルアドバイザーの中原雄氏(53)がルーキーシーズンを総括した。

 八村はある程度の出場時間を与えられれば、結果を出すと思っていたが、予想を大きく上回った。1年目で1試合平均13・5得点、6・1リバウンドは立派な数字だ。チーム2番目の30・1分の出場時間は首脳陣の期待が大きく、信頼されている証だ。

 1年目から通用した最大の要因はフィジカルの強さを生かせたこと。得意とするゴール近辺やミドルレンジで得点を重ねた。守備でも外からのドライブの対応など試合を重ねる中で向上した。

 来季へ課題は大きく2つある。1つは3点シュート。今季の成功率は28・7%と高くなかったが、そもそも試投数が少ない。打てば入る力はあるが、戸惑いがあるように感じる。来季はケガで今季全休した司令塔のウォールが戻ってくる。ウォールとのピック&ポップ(スクリーンをかけた後、外に出てボールをもらう)で3点シュートを狙う場面も増えるだろう。自分の3点シュートの型ができれば、成功率も上がるはずだ。

 もう1つはフリースロー。試投数が少ない。同僚に「もっとダンクに行け」と言われるのは、ゴールへ力強くアタックすれば、ファウルをもらえる回数も増えるからだ。フリースローの試投数が増えれば、得点も増える。

 来季は1試合平均20得点、10リバウンドも狙えると思う。ウォール、ビールに次ぐ攻撃の第3オプションとして機能すれば、ウィザーズはプレーオフでも戦えるチームになるだろう。(京都ハンナリーズ・テクニカルアドバイザー)

 ◇八村の今季個人成績アラカルト

 ▽シュート成功率(試投/成功)
FG=46.6%(545本/254本)
3P=28.7%(87本/25本)
FT=82.9%(140本/116本)

 ▽ダブルダブル回数
3回

 ▽新人部門※規定数以上、13日現在
得点5位(1位グリズリーズ・モラント17.8点)
リバウンド1位(2位グリズリーズ・クラーク5.9回)
出場時間6位(1位ホークス・ハンター32.0分)

 ▽チーム内
得点3位(1位ビール30.5点)
リバウンド2位(1位ブライアント7.2回)
出場時間2位(1位ビール36.0分)

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