正代 粘り腰1敗死守“持ち味発揮”自己最速勝ち越し 優勝争いも粘り抜く!

[ 2020年7月28日 05:30 ]

大相撲7月場所9日目 ( 2020年7月27日    両国国技館 )

輝(左)を攻める正代(撮影・西海健太郎)
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 正代が輝を押し出し勝ち越しを決めた。攻め込まれながらも逆転勝利で1敗を死守した。白鵬は碧山をはたき込んで9連勝。新大関・朝乃山も隠岐の海との取り直しの一番を上手投げで制して全勝を守った。トップの2人を正代と平幕・照ノ富士が1差で追う展開になった。

 やっぱり正代は負けなかった。土俵際から何度も逆転劇を演じてきた男がまたもピンチを脱して逆転勝利。自己最速に並ぶ9日目で勝ち越しを決めた。満足そうな顔で勝ち名乗りを受け、「土俵際でも残れているので、体の反応的には申し分ない」と言葉に自信が表れた。

 馬力のある輝との一番。立ち合いで突進を許したが、まわしに手が届くと相手が嫌がり形勢逆転。ひるんだところで左を差し、一気に走って勝負を決めた。最後は力強い相撲を見せつけたが「立ち遅れましたね。相手に攻め込まれてだいぶ、危なかった」と汗を拭った。

 初めて優勝争いに絡んだ初場所と同じ9日目での勝ち越し。その時は1敗で徳勝龍と並走していたが14日目に星を落として自滅した。1差でトップを追う展開に、「(優勝争いは)頭のどこかに置いてある。初めての経験じゃないのでそれは大きい」と言い切った。

 輝との一番を見た高田川審判長(元関脇・安芸乃島)は「だんだん良くなってきている。押し込まれても対処できている」と評価した。半年前の悔しさを晴らすには負けられない状況だ。土俵際で強さを見せる28歳は「残りの相撲も変に気負わず一番一番集中していきたい」と静かに闘志を燃やした。

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