Tリーグが五輪代表選考の舞台になれば、もっと盛り上がる?

[ 2020年7月28日 12:30 ]

石川佳純
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 卓球Tリーグはどうすれば盛り上がるのか。12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪の女子日本代表監督で、現在は日本生命の総監督を務める村上恭和さん(62)が興味深い案を示した。24年パリ五輪では、「代表選考の対象に加えるべき」と訴える。極端な話、Tリーグに参加しなければ、五輪に出られないということだ。

 12年ロンドン五輪以降は、世界ランキング順で代表が決まっている。順位を上げるためには、ワールドツアーに出なければならない。既に代表が決まっている東京五輪も同様のシステムだったため、19年シーズンのTリーグは、ワールドツアーを優先して実力者不在が目立った。伊藤美誠のように、ワールドツアー専念を掲げて、そもそもTリーグに参加しない選手もいる。それもプロの生き方だ。

 とはいえ、国際大会ばかりが目立って、自国のプロリーグに元気がないのは寂しい話。中国のトップクラスを招いてTリーグのレベルと魅力を高めた上で、五輪の選考基準を、Tリーグの成績と世界ランキングの“2本柱”にすることが、「国内の空洞化を避ける方法」だと村上さんは考える。

 08年北京五輪までは、監督が代表を選出したり、選考ルールが直前に発表されたりと、選考方法がまちまちだった。これではいけないと、「透明性」を求めて、村上さんが現在の「世界ランキング主義」のルール作りにかかわった。世界ランキングを上げれば、五輪のシード順で優位になり、メダルに近付くという計算もあった。

 「弱い時は世界中を回ってチームランキングを上げれば良かったけど、男女ともに五輪でメダルを取った今は状況が違う。活性化するルールにすればいい。しかも、コロナのようなことが起きれば、世界ランキングだけで代表を決めることが難しくなる。ワールドツアーに偏りすぎている今のシステムを見直すのには、いい機会」

 Tリーグは創設3季目に向かって、組織の体制が一新される。この2年、関西では盛り上がっていると言い難かった。応援は参加チームに関連する社員が大半。日本の企業スポーツらしい人情味あふれる光景だが、一般に浸透してこそプロスポーツと呼べるだろう。

 昨季の日本生命は、育成組織の「ジュニアアシスト卓球アカデミー」の15歳、赤江星夏がデビューし、シングルスで1勝を挙げた。連覇とともに明るい話題になった。傘下の組織で育った選手がTリーグへ昇格し、Tリーグで活躍して、五輪に出場する。こんな流れができれば、後に続こうとする子どもたちが現れ、卓球文化がより根付くことになるかもしれない。(倉世古 洋平)

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