マイケル・ジョーダン氏も立ち上がる 黒人男性死亡事件で抗議

[ 2020年6月1日 11:25 ]

黒人男性の死亡事件に抗議の声明を発表したマイケル・ジョーダン氏(AP)
Photo By AP

 NBA元ブルズのスーパースターで現在はホーネッツのオーナーを務めているマイケル・ジョーダン氏(57)が5月31日、ミネアポリスで警察官に膝で首筋を押さえつけられて死亡したジョージ・フロイドさん(享年46)を巡る米国内の動きについて言及。国内にはびこる黒人への人種差別と、暴徒化しているデモについて自分の考えと意見を公表した。

 ジョーダン氏は声明の中で「とても悲しくて心が痛む。そして怒りを感じる」と再び起きた警察官による黒人への不当な扱いについて不快感を表し、「根深い人種差別と我が国の有色人種に対する暴力を訴える人たちを支持する。もううんざりするくらい同じ経験をしている」と5月25日に発生した“悲劇”を問題視。「答えはないのかもしれないが、我々が発している多くの声が、社会の分断を回避するための強い団結を示している。我々はお互いの声を聞き、思いやりを示さなくてはならない。黒人を分別のない残虐な状況に戻してはいけない」と強い言葉で人種差別的な扱いを受けている現状を憂慮する姿勢をのぞかせた。

 ただし暴力による解決は望んでおらず「不当な扱いに対する平和的な訴えを続けていく必要がある。声をひとつにして法律を変えるためにリーダーたちに圧力を加えなくてはいけない。我々の1票を大きな変化を築くために使おう。全員が問題解決への役割を担っているのだ」と語り、選挙という合法的な方法で社会を変えることを訴えた。

 NBAではこの日、アダム・シルバー・コミッショナー(58)も人種問題について各チームに現状を憂慮する書簡を送ったほか、クリッパーズのドック・リバース監督(58)やサンズのモンティー・ウィリアムス監督(48)といった黒人の指揮官も抗議の姿勢を鮮明に表明。マサチューセッツ州ボストンを本拠にしているセルティクスの主力ガード、ジェイレン・ブラウン(23)はボストンから15時間をかけて故郷のジョージア州に車を運転して戻り、アトランタで行われた“平和的デモ”に参加した。

続きを表示

この記事のフォト

2020年6月1日のニュース