パラ陸上・佐藤圭太 100メートル10秒台で義足の印象変える!自己最速更新へ“強い思い”

[ 2020年4月11日 09:45 ]

チャレンジド・アスリートの軌跡~障がい者スポーツ~

19年8月のパリグランプリに出場する佐藤
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 新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期された東京パラリンピックは11日、開幕500日前を迎えた。スポニチ本紙は練習環境が整わない状況で精神的な動揺を受けながら、前を向くパラアスリートを直撃。陸上男子400メートルリレー銅メダルメンバーの佐藤圭太(28=トヨタ自動車)が、仕切り直しとなった東京パラへの思いを語った。

 パラリンピック延期を受け、佐藤は「今の状況では致し方ない」と漏らす。出場権確保と本番での活躍を見据えた3年以上の積み重ねがあるだけに「準備してきたことが発揮できず、プランが変わった」と明かすが、延期は本格的な陸上シーズンに入る4月を目前に決定。「(気持ちの)スイッチが入る前だったので。もう一度(プランを)組み直し“練習できる時間をもらった”と捉えてやるしかない」と力を込める。

 新型コロナの影響でトラックを備えた練習場を使用できず、近くの坂道や10段程度の階段を使って動きの連動性などを確認。「もう少し長い距離を走ったり、スパイクを履いてチューニングしながら(状態を)良くしていくんですけど」と苦笑するが、これまでも苦難を乗り越えてきた。

 中学3年時に右脚の骨腫瘍で膝下15センチ以下を切断。高校で陸上部に入り「リハビリの延長」と前向きになった一方で「障がいにネガティブなイメージがあった」と義足を見られることへの抵抗もあった。それでも競技会で見たトップ選手に刺激を受け、力を付けると3年時に200メートルで日本記録。世界への視界が開けていった。

 パラリンピックはリオ大会の400メートルリレーで銅メダルに貢献。3大会連続の出場を狙う東京へ「まずは100メートル。花形種目ですから」と話す。自己ベストは11秒77ながら、目標は10秒台。「“こんなに速く走れるんだ”という驚きは障がいの見方を変えるインパクトになる。“義足でも大丈夫”と分かれば、みんなネガティブな意識がなくなって社会が良くなっていくのかな…」と佐藤。そんな思いも胸に東京へ挑む。(東 信人)

 ◇佐藤 圭太(さとう・けいた)1991年(平3)7月26日生まれ、静岡県藤枝市出身の28歳。中学3年時にユーイング肉腫で右膝の下を切断。焼津中央高で陸上部に入部し、3年時に200メートルの日本記録を樹立した。中京大では4年時に主将。パラリンピックは400メートルリレーで12年ロンドン大会4位、16年リオ大会銅メダル。中京大職員を経て16年4月にトヨタ自動車入社。1メートル77、70キロ。

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