女子高生・園田稚の戦い終わる「この経験を糧に―」 アーチェリー2次選考会

[ 2020年3月22日 17:27 ]

アーチェリー東京五輪代表2次選考会最終日 ( 2020年3月22日    静岡県掛川市・つま恋リゾート彩の郷スポーツ広場 )

アーチェリー日本代表2次選考会に出場した園田稚
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 女子高生・園田稚(わか、17=足立新田高)の戦いが幕を閉じた。6人中5人が4月の最終選考会に駒を進められたが、5位と僅差の最下位で敗れた。尊敬してやまないロンドン五輪女子団体銅メダルの早川漣(32=デンソーソリューション)に言葉をかけられると、涙があふれた。

 「落ちたなという感じです」

 試合後、悔しさを押し殺して気丈に振る舞った。

 144射の合計点で競った。「落ちる1人」を巡る戦いは、最後の最後まで分からなかった。最終エンドを迎えた時点で、5位大橋が1194点、6位園田が1191点。わずか3点差。「しっかり打とうと思っていた」と園田は逆転を狙ったが、不規則な風のせいか、ライバルが隣にいる重圧のせいか、続けざまにポンポンと打ついつもリズムが見られない。ミスが続いて48点。逆に大橋に51点とされ万事休す。合計1245点と1239点。6点差で敗れた。

 小学校で水泳を習っていたとはいえ、大分県別府市の鶴見台中1年で競技を始めるまで、「スポーツに興味がなかった」という子どもだった。そのため、「テレビで五輪を見たことがなかった」と、ロンドン五輪の女子団体銅メダルもリアルタイムでは知らなかった。

 素質を見込まれ、中学3年でエリートアカデミーに入校して、国の支援で腕を磨いてきたものの「五輪を目指したのは最近のこと」。高校2年になったこの1年で急成長。昨年6月の世界選手権の代表にもなった。

 支えてきたのは練習量だった。近い距離を入れれば1日1000本を撃つ。100本ほどだった大分在住時代に比べれば10倍。身長1メートル69の恵まれた体格に、練習量がエネルギーとして注入され、メキメキと頭角を表した。「強みは練習量が一番多いこと。経験の浅さはあるけど、五輪に一歩でも近付きたい」。練習は嘘をつかないと心に秘め、この舞台に上がった。

 最終選考の一歩手前で敗れたものの「もともと目標はパリ五輪。そこにむけて頑張りたい。この経験を糧に選考会や五輪に向けていきたい」と前を向いた。この日も報道陣が多数詰めかけ、注目を集めてきた女子高生アーチェリー選手。88年ソウル五輪の中込恵子以来となる高校生代表は逃したが、活躍の場所はこの先たくさんある。

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