【玉ノ井親方 視点】反省見せた白鵬 際だった立ち合いの“引き出し”

[ 2020年3月21日 06:30 ]

大相撲春場所13日目 ( 2020年3月20日    エディオンアリーナ大阪 )

朝乃山(左)を攻める白鵬(撮影・成瀬 徹)       
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 白鵬はやはり大一番になると集中力がずばぬけている。前日の正代戦は張り手にこだわり墓穴を掘った。その反省から、この日は厳しい立ち合いを見せた。左脇を締め、もろ差し狙いのような形で朝乃山の得意の右差しを封じた。一方で自らは素早く右を差して一気に前に出た。

 朝乃山は横綱がどんな立ち合いでくるか警戒して、少し見ていたような感じがあった。その分、一瞬立ち遅れて後手に回る流れになった。横綱は右四つでも左四つでも取れる。経験もあり技の引き出しも多い。朝乃山は術中にはまってしまったのではないか。

 2敗でトップに並んだ鶴竜も貴景勝を難なく退け、力の違いを見せた。今場所の大関に元気がないこともあるが、まわしを取ったところで勝負ありだった。優勝争いは両横綱の相星決戦の公算が高そうだ。(元大関・栃東)

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2020年3月21日のニュース