紀平 男女通じ初連覇!前半のミス「リカバリー」4回転回避でも今季自己ベスト

[ 2020年2月9日 05:30 ]

フィギュアスケート四大陸選手権第3日 ( 2020年2月8日    韓国・ソウル )

<フィギュア四大陸選手権第3日>女子フリー優勝を果たした紀平梨花(撮影・小海途 良幹)
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 女子フリーではSP首位の紀平梨花(17=関大KFSC)が151・16点をマークし、今季自己新の合計232・34点で男女通じて初の連覇を飾った。

 紀平は自分の特長をこう分析する。「何事もポジティブ。どんな試練も諦めずに過ごしている」。演技前と演技中、芯が強い17歳は、2つの試練に冷静に対処。その先に、男女通じて初の連覇が待っていた。

 自身の1つ前に滑った地元・韓国で紀平と同門の劉永(ユ・ヨン)が完璧な演技を披露。149・68点のハイスコアをマークし、場内は熱狂に包まれた。「点数を見て凄く驚いて緊張した」とする一方、「その空間を楽しんで集中しようと思った」と自分を見失わなかった。
 挑戦に意欲を見せていた冒頭の4回転サルコーは、疲労が残っていたため回避して3回転に。続くトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は、まさかの1回転半になった。苦境に陥ったが、ここからが紀平の真骨頂だ。

 トリプルアクセル―2回転トーループを決めると、演技後半の2つの連続ジャンプの構成をぶっつけで変更。フリップ―トーループの連続3回転を2回転トーループも付けた3連続とし、次に予定していた3―2―2回転をフリップ―トーループの連続3回転とした。2つのコンビネーションで基礎点を2・09点上げ、「うまくリカバリーできた」と胸を張った。

 4回転サルコーを跳ばず、アクセルで失敗しながら合計232・34点は今季自己ベストで、昨季マークした自己ベスト233・12点にも0・78点差と肉薄。確かな手応えを得て、最強ロシア勢と激突する世界選手権(3月、カナダ)に向かう。「一年を通した集大成となるような演技がしたい」。紀平が大舞台でも冷静に舞う。(杉本 亮輔)

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