貴景勝、大関V宣言!左胸筋肉の回復に手応え「100%狙わないと」

[ 2019年10月30日 05:30 ]

大相撲 九州場所 11月10日初日

九州場所へ朝稽古で、てっぽうをする貴景勝
Photo By 共同

 大相撲の大関・貴景勝(23=千賀ノ浦部屋)が29日、福岡県糟屋郡篠栗町の同部屋で稽古をスタートさせた。秋場所の優勝決定戦で左大胸筋を痛め、相撲を取る稽古は再開していないが、九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)出場を明言。大関として優勝を狙うことも宣言した。

 力士12人が黙々と四股を踏むと、室内の稽古場は熱気に包まれた。その中で、大関に返り咲いた23歳の視線は一点に集中していた。約2週間後の本場所へ稽古を再開したばかり。それでも貴景勝は「出ますよ。大関に戻ったんだから、100%優勝を狙わないといけない。優勝しないといけない」と出場を明言した。

 昨年初優勝した九州場所は、14年に初土俵を踏んだ場所でもある。自身にとって「人生のターニングポイントになった」という特別な舞台。昨年は小結で賜杯を抱いた男が1年後、風格漂う大関として戻って来た。膝の大ケガも乗り越え、「今年も自分にとっていい分岐点にできるように」と気持ちを高めた。

 昨年、屋外の広場にビニールテントを張った稽古場は、冷たい風にさらされ雨で地面がぬかるんだ。場所後半にはテントがボロボロになり、土俵も形を失うほど。それが最近になって新築され、室内の稽古場には暖房器具も用意されるなど“バージョンアップ”。部屋宿舎からは目と鼻の先で貴景勝は「やりやすい」と環境の良さにうなずいた。

 左大胸筋を痛めた先場所の優勝決定戦。それから相撲を取る稽古はできていない。再開のめどはまだ立っていないが、出稽古をする可能性も示唆するなど前向きだ。「膝よりも厄介じゃない。気を抜かず、気をつけて、パワーアップしたい」。狙うは2度目の優勝。ゴーサインを出した体を鍛え上げて本番に臨む。

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