元日本代表、川崎GMの北卓也氏がチェコ戦分析 八村復調で勝機も第4Qにミス続出

[ 2019年9月4日 09:30 ]

バスケットボールW杯1次リーグE組   日本76-89チェコ ( 2019年9月3日    中国・上海 )

<日本・チェコ>チェコの厳しいマークに遭う八村(左)(AP)
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 日本はゲームの入り方が悪かった初戦のトルコ戦の教訓をしっかり生かせていた。第1Qの攻撃ではミスをせず、しっかりシュートで終わっていた。

 八村がボールを持った際には再び2人がかりで守られた。だが、逆サイドの選手がゴール下に飛び込んでノーマークのシュートチャンスをつくった。八村もいいパスを出していた。チームで準備したことができていた。八村自身は初戦より体調が良くなったようで、フェードアウェーシュートなど1対1で躍動感ある本来のプレーができていた。

 勝てるチャンスはあったように思う。だが、第4Qの勝負どころでのミスが痛かった。フリースローの成功率も低かった。リバウンドは数字上ほぼ互角(日本34本、チェコ35本)だったが、大事な時間帯でチェコにオフェンスリバウンドを拾われて決められた。もったいない場面が多かった。

 チェコは前半と後半で守り方を変えてきた。前半は外でボールを持つ選手に対してプレッシャーをかけず、インサイド中心に守っていた。後半はアウトサイドの選手にもプレッシャーをかけてきて、簡単にボールを回すことができなくなった。日本にとっては体のぶつけ合いがボディーブローのように効いてきて、大事なところでのミスにつながったように思う。

 日本の自滅とも言えるが、チェコは勝負どころをよく分かっていた。世界は簡単に勝たせてくれないと改めて感じたのではないだろうか。米国戦では日本のバスケットがどこまでできるか見せてほしい。(元日本代表、川崎GM)

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2019年9月4日のニュース